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板垣千景-05 [高校生会議2-05]

政治研究会に何度か顔を出す内に私の立場は一年生のリーダー的なものになってしまった。
私より先に活動を始めていた一年生と比べて、知識や理解度が大きく異なる事は誰の目にも明らかだったから自然な流れだ。
姉や妹と違い普段から両親と政治の話をして来た、みどり風の話も…。

「千景、市長選へ向けて公約の案が出来たが見てくれるか?」
「うん、どんな感じなの…。」
「これなんだが…。」
「そうね…、悪くは無いけど…、文章が固くないかしら…、お父さん、ちょっと待ってて、私のパソコン持って来るから。」
「ああ。」

私のパソコンからアクセスしたのは、みどりの風が市政を担う地方都市の支部が作ったサイト。
「ほら、言ってる事は同じでも優しい感じになるでしょ。」
「確かにそうだな…、このまま使うのはまずいのかな?」
「先方の了解を得ておけばいいんじゃない、お互い地域政党みどりの風の仲間なんだから。」
「そうだな、今後は国政政党として協力して行く事になるのだろうし。」
「国政の話は進んでいるの?」
「と、思う、担当は違うんだ、千景は国政の方が気になるのか?」
「そりゃあそうでしょ、市長戦は負けたらおかしいもの。
会社の業績を大きく伸ばした竹本社長が市長候補、会社運営の手法を市政に取り入れると明言されているでしょ。
落選したら平社員からやり直すなんて話して見えるけど、岩崎が一丸となれば落選何て有り得ないわよ。」
「だな、でも国政はそんなに甘くはないからな。」
「何とか政権を取れる政党になって欲しいわね。」
「ああ、千景の方はどんな感じなんだ。」
「個人的には組織固めの必要性を訴えてる段階。
地域政党、国政政党、政策研究、政治学習がバラバラで動くのは仕方ないけど、横の繋がりを強化したいと思わない?」
「そうだな、それなりに規模が大きくなりつつある、私の方でも相談してみるよ。」
「うん…、ねえ、絶対当選する市長選挙だけど、みんなで盛り上げれば楽しいし、その後への弾みにもならないかしら。」
「市長選をお祭りにするのか?」
「ええ。」
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