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連雀小夜子-04 [高校生会議2-03]

五人家族揃って生活改善に取り組めているのは、改善途中、改善後を写真で見せて貰った事が大きいと思う。
自分が五キロ減量した姿から三十キロ減量した姿まで見せて貰って励みに。
今は、十キロ減量した時のスタイル写真を目標にしているが、特別大変でもない。
カウンセリングは食事制限を強制するものでなく生活習慣に対する考え方を変えて行く内容がメイン。
肥満家族になった原因を一つづつ教えて貰った。
例えば夕食、家族五人が必要とする以上の料理が食卓の真ん中に置かれていた。
それを、競い合って食べるというのが習慣になっていたのだ。
まずは一人分ずつに分ける様にした。
量はいきなり減らさず、ただ五人分を少し減らす所からスタート。
妹が生活改善に積極的だったのは好きな人が出来たから。
私よりはましな体型なので、適正体重まで近い事も励みになっているみたい。
単なる減量では無くスタイルを良くする事を考え取り組んでいる。
兄は運動にも興味を持った、カウンセリングの先生が美人だったからかも。
今まで恰好に気を使ってこなかった兄が、少し恰好良くなった気がする。
休みの日には堕落した生活を送っていたのを一つずつ改善。
急激に変えても疲れて元に戻ってしまいかねない、焦らず少しずつ改善を考える事を勧められた。
また、リバウンドや拒食の問題を色々聞かされ、目標体重より落とし過ぎない様に注意されている。
まあ、お気楽家族なので、適当にやって誰が一番目標値に近いかというゲーム化の提案に全員乗って楽しんでいる。
生活改善指導、今は高校生会議の活動なのだけど、ビジネス化も考えているそうだ。
私は指導に沿って改善を進め、体が軽くなった気がする。
そう先生に話したら六キロの重りを外したのだから当然だと言われた、確かに五キロのダンベルだって結構な重さだ。
そして、学習や会社実習前研修にも身が入る様になった気がしている。
提案してくれた真純は、私の担当で色々気を使ってくれて…。

「小夜子、夏休みに倉庫関係が人手不足気味なの、岩崎高校生会議夏祭りの後に倉庫で実習してみない?」
「はぁ、ようやく許可が出たのね、何時でも良いわよ、真純と違ってデートの予定はないし。」
「分かった、じゃあ最終調整しておくね。」
「ねえ、私一人で行くの?」
「まさか、そんな危険な事させたら先輩に怒られるわ。
私が実習チームのリーダーだけど、小夜子に付きっ切りと言う訳には行かないから、今まで研修して来た事を守ってね。」
「はい。」
「良いお返事が出来る様になったわね、少し安心かしら。」
「リーダー、よろしくお願いします。
ところで剛太さんについて最近の様子を教えて頂けないでしょうか。」
「彼は頑張ってるわよ、リーダーとして一年生担当企画の全体を見てくれているわ。」
「もう遠い存在なのですね、これからは遠くから見守らせて頂きます。」
「うん、それより最近男子生徒の視線を感じてない?」
「良く分からないです。」
「随分スリムになって…、もう少し身だしなみとか気にしてみない?」
「リーダーは私に彼氏が出来ると思いますか?」
「もちろんよ。」
「ただ…、お洒落してみたい気もしていますが、着る物が心配で…、予定通りにダイエットが進んで行くと、服のサイズが…、何度も買い替えなくてはならなくなりそうなのです、家族全員。」
「あっ、そうか、気付かなくて御免ね、う~ん、取り合えず誰かのお古でも良い?」
「はい、よろしくお願いします、切実な問題ですので。」
「生活改善プログラムの途中経過を発表させて貰って、協力要請するわ。」
「有難う御座います。」
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