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連雀小夜子-02 [高校生会議2-03]

剛太くんには高校生会議関連で茜という一年生が近づいていると、真純が教えてくれた。
普通に可愛いというレベルですごく綺麗とかではないし、単に仕事を一緒にしているだけとは聞いたが、それでも羨ましい。
でも、世の中には太った女性を好む男性がいると聞いている。
剛太くんも、そうだろうと思いながら、高校生会議の実習前研修を受けているのだけど…。

「小夜子はしばらく日本語の練習ね。」
「真純、日本語は話せてるでしょ。」
「敬語とか全然だめじゃない、高校生会議として実習に送りだせるレベルではないわ。
言葉遣いは仕事だけじゃないのよ、彼氏の両親に御挨拶に行っても今の調子じゃ…、あなたの話し方を許してくれる大人は少ないわよ。」
「剛太くんのお父さんも?」
「当たり前でしょ、会社の偉い人なのよ、誰も小学生みたいな話し方で話し掛けないわ。」
「そっか…、でも何か難しいのよ、皆も苦労してるでしょ?」
「残念ながら、苦労しているのはあなたぐらいなの、高校を卒業出来るぐらいの学力は有るのだからもう少し頑張ったら。」
「うそっ、一年生達は?」
「研修を受けなくてもみんな完璧よ、剛太くんチームのサブリーダー達と話したけど、みんなきちんとしてたわ。」
「私、やばいのかな?」
「やばいわよ。」

それからしばらくは言葉遣いの練習中心に実習前研修を受け続けた。
初めの予定より実習が随分遅れているのは、親が甘く、私が部活に入らず年長者との付き合いが無さ過ぎたからだと、真純は言う。
先輩方から言われたのは、社会のルールが分かっていない人を実習に送り出すと先方の負担が大きく成り過ぎるという事。
高校生会議の会社実習は、先方に負担を掛けるのではなく、先方に喜んで貰えるレベルを目指しているそうだ。
前途多難…。
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