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久兼剛太-19 [高校生会議2-02]

マーケットの成功から幾つか、金額の大小は有るものの事業として展開して行けそうな状態になって来ている。
サポートスタッフからのアドバイスは、着実に右肩上がりの経営を目指す事を前提にしていて、高校生のお遊びとは誰も考えて無いという雰囲気が心地良い。
俺は、四月から岩崎高校生会議第十七支部の支部長にもなった。
支えてくれるメンバーが多いから何の不安も無く、社長業と兼任出来ている。

「茜、美術品のオークションは三か月に一回程度で調整中だったね、今日遠藤社長と会って来たのだろ。」
「ええ、あくまでも素人の作品という事で会場は一回目同様、工場の食堂で問題ないと話して下さいました、出品者も参加者も気楽に楽しめると。
ただ次回は、新商品のPRをしたいと話しておられまして、高校生によるPR風景映像は他でも使いたいそうです。
それと、出来れば留美をメインにCMを作りたいそうです。」
「留美、どうだ?」
「う~ん…、売り上げに貢献出来るのなら断れないけど…、早めに内容を掴んで練習する必要が有るとは思うかな…、でも…、私で良いのかしら。」
「大丈夫よ、遠藤社長は人の力を見極められる人だわ。」
「私もそう思うわ、すぐ遠藤社長と連絡を取って良い?」
「うん、今は会社の収入を増やしたいし、遠藤社長も私達の為に提案して下さったのでしょうから。」
「じゃあ話を進めるね。
次回は、一回目の話が広がって、出品希望者オークション参加希望者共に多くなりそう、他県からの問い合わせも有るのよ、だからオークションと新商品のPRだけ、その分少人数で回せるわ。」
「一回目高値で売れた画家達は依頼が有って出品出来そうにない、その埋め合わせは充分という事なんだね。」
「はい。」
「また稼げるといいね、理沙、オークションとは日程をずらす不用品販売の大まかな日程は決まったの?」
「ええ、お中元、お歳暮の後と引っ越しシーズン、具体的な日程はこれからなんだけど、それとは別に家具とか初回には扱わなかった物も仲介を引き受けるか検討中よ。
ただ、私達には目利きの力が無いから、オークションが無難とは考えているけど、輸送コストとか別の問題が有るでしょ。」
「商業ベースに乗せられるかどうかだね、安定的にそれなりの利益を得られそうに無かったらやめておこう。
当面は趣味の美術品オークションに出せる程度の物までにしておくのが良いと思うな。」
「そうね、担当スタッフに伝えておくわ。」
「あっ、スタッフ達は遥香システムを使いこなせそうか?」
「個人差は有るけど…、社員は学校の成績を落とせないから…。」
「そうだな…、学習支援をシステムに組み込むのを早めようか。
イメージは有るから、相談してみるよ、まずは高二限定になるかな。
仕事のワークシートと別に…、生きた参考書を構築出来ないかと考えていたんだ。」
「剛太の負担が大きく成り過ぎるのは嫌なんだけど…。」
「大丈夫だよ、他の支部や大学生とも連携して行くからね。」
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