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岩崎高校生会議-45 [高校生会議-21]

岩崎王国がなぜ大きく拡大しているかは、岩崎高校生会議の学習テーマとなっている。
例えば、岩崎王国の国王である岩崎社長の功績…。
彼は今の岩崎王国の原型となる企業グループを大改革した。
非正規雇用を大幅に減らし正規雇用に、時給八百円で働いていた人が月給三十万円になったのだから皆喜んで仕事に励んだという。
とは言っても収益が上がらなければ、給料が払えない。
その為に取ったのはグループ間取引の拡大、グループ間という事で値引くのではなく、きちんと利益の出る価格でだ。
それは社員個人のレベルでも行われた。
今までグループ外の商品を購入していた人には関連グループ企業の商品購入を推奨。
その商品が他社より劣るのであれば積極的に改善提案をする体制を作り上げた。
社員達はグループ企業の一員という意識を強める様になる。
薄利多売だった企業は、品質を上げ利益率の高い商品にシフト、効率化を計る。
この時期に思い切った設備投資をした事も大きい。
社員にとってきつい作業を減らす事に成功し生産効率が上がった。
設備投資にはグループ内の別企業が関わる、当然その企業の売り上げアップに繋がる。
勿論、グループ内の取引だけでは成り立たないが、品質が上がった事と社員に対して優しい企業というイメージ戦略が成功し売り上げアップに繋がった。
兎に角安ければ良いという人は、ブラック企業の商品やサービスでも気にしないのだろうが、気にする人が少なからずいた訳だ。
こうして私が高校生になる頃には、岩崎王国の基礎が固められていた。
その岩崎社長が久しぶりに城へ…。

「お父さまお久しぶりです。」
「おお、また一段と綺麗になったね。」
「ふふ、お父さまは少しお腹が大きくなりました。」
「まあ、貫禄というのも必要なのさ、国王が痩せていては貧乏くさい国だと思われてしまうだろ。
王子や姫に任せる事を増やして、のんびり出来てる証拠でもあるがな。」
「分担は固まりましたか?」
「ああ、国際平和会議は譲治に、過疎地再生は里美にといった具合にね、何時でも引退出来る体制を作っておいて、国連と向き合おうと考えているが、遥香姫としては国連総会出席をどう考えてる?」
「微妙です、岩崎王国が国連の一員となる事のメリットがあまり感じられません。
お父さまが築かれた岩崎王国は海外展開も、お父さまのお考えに沿った形で進んでいます。
これから国連に加盟となると、国家間の大きな問題と向き合う事になりますが、果たして…、費用負担ばかりさせられるという可能性はないのでしょうか。」
「確かにマイナス面は考えられる、だが大国のリーダー達が女神、遥香姫を感じる機会を作りたいと思ってね、私としてはそれだけなんだ。
遥香姫の女神パワーを世界平和に役立ててくれないだろうか。」
「私自身、自分の力は良く分かってないのです、ある日突然パワーが消えてしまうかも知れないのですよ。」
「そんな時は私が前に出て何とかする、今は世界中で遥香姫にしか出来ない事をして貰いたいのだ。」
「私だって、自分の力が本物で、それによって世界が平和になるのなら嬉しいですが…。」
「でも彼氏が出来そうに無くて寂しいとか?」
「いえ…。」
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