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岩崎高校生会議-07 [高校生会議-17]

「遥香さま、たった三か月で開拓団の規模が一気に大きくなりました。」
「みたいね、フロンティアスピリッツに火が付いたという事かしら、高校生会議がここまで大きく動けるとは思ってもいなかったわ、現地に入ってる人数以上にバックアップの人数が心強いわね。」
「彼等もまた普段の生活に閉塞感を抱いていたのでしょうか、無理なく体験出来る短期開拓ボランティア制度と、後方支援制度が上手くはまりました、株主とは違う形のバーチャル市民参加を企画したスタッフの勝利でも有ります。」
「でも、人を動かしたのはハリウッドの力が大きいのでしょ。」
「はい、実際に人が暮らせる架空の異世界村を作って、そこで映画の撮影、上映後はそのままテーマパークにという映画監督の提案に対して、同じ場所をライトノベル、漫画、アニメなど色々な作品の舞台として共有し乗っかる話が日本支部から出て来て盛り上がってます。
世界観の共有、映画で見た村を舞台に幾つものサイドストーリーが展開されたら楽しいです。
統一された世界観が作れるかどうかがポイントになりますが…。
遥香さまは、謎の古代都市や宇宙人の町なんて話が出て来てるのはご存知でしたか?」
「それは知らなかったわ、でも複数のテーマが有れば観光地としての価値は高くなるわね、土地に余裕は有るのでしょ。」
「はい、全く問題ないです、こんな話のほとんどは岩崎高校生会議メンバーからの提案で…、はは、映画監督もメンバーですが、柔軟な発想をお持ちの方が多くて、休み時間に彼等のやり取りをみんなで確認するのは楽しいです。」
「監督が提案した異世界の村は実際に建設出来そうなの?」
「勿論です、監督が出したイメージに対して幾つかのデザイン画が寄せられ、討論、監督が最終決定したデザインをベースに色々な建物の案が出て来ています。
建築科の学生からは、デザインが確定したら実際に建てられる様に設計したいという声も届いています、今まで地球上に存在しなかった建築様式の建物を耐震設計で建てたいそうです。
恐ろしく無駄の多い構造になるそうですが…。」
「建物と言えば、今も野営が続いているのね。」
「はい、トレーラーハウスが増え、住居の建設も始まってはいますが、それ以上に人口が増えていますので、でも色々工夫して住み心地を良くしている様です。
太陽光や燃料電池を使っての発電、小型の海水淡水化装置も稼働させて給水車だけに頼らない体制にしているそうです。現地の映像が有りますがご覧になられますか?」
「ええ、お願い。」
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