SSブログ

岩崎高校生会議-04 [高校生会議-17]

メキシコの砂漠を緑化しながら雇用の場を確保。
このテーマは高校生会議を盛り上げる事になり、沢山の提案が出された。
それを受けてチーム遥香からメッセージを送る事に…。

「遥香さま、砂漠緑化計画は各支部の皆さんが遥香システムの使い方を学ぶ良い機会になりましたね。」
「ええ、活発な議論が有ったみたいで面白い案が色々出て…。
まずは小百合がまとめたところを皆さんに紹介しましょう、小百合お願い。」
「はい、現地政府と予備交渉を進めている海岸沿いのエリアに大きな問題はなさそうです。
当初の広さは十㎢ほどですが拡大して行く余地は充分過ぎる程に有ります。
開発には株式会社を設立し、そこにすべてを集約します。
株主となって下さった方には、ニュータウンのバーチャル住人として定点カメラ映像を通して工事の進捗を見たり、チャットやテレビ電話を通して交流出来る様にさせて頂きます、ゲーム風の画像でも楽しんで頂ける様に調整しています。
プロジェクトのスタートが確定した段階でアメリカとメキシコの合同チームが現地調査を始める予定で、ドキュメンタリー番組を制作しつつスポンサーを探す方向で進めています、これは王国外企業との関係強化も意識しての事です。
現地調査の結果は遥香システムへ書き加えられて行きますので、それを見ながら都市設計チームが動きます。
今回のプロジェクトに関わるのは新会社の社員、高校生会議からのサポートメンバー、株主で有るバーチャル住人、各自の立場を整理しながら組織編成して行く事になります。
サポートメンバーに対する費用負担、株主兼サポートメンバーとなった場合の扱いなど細部のルールはサポートチームのリーダー中心に考えて貰います。
実際のプロジェクトとしては海水の淡水化事業が中心になりますが、太陽光発電、風力発電といった形で化石燃料に頼らない町作りを考えています。
私からは以上です。」
「では、事業案についてメアリ、紹介してくれる?」
「はい、実際の淡水化プラントはコスト的にかなり難しいです、緑化事業関連で様々な案は出ていますが、まだ机上の空論になり兼ねない、そうですね費用対効果の実証実験が必要な案も少なく有りません。
例えば…、私が面白いと思ったのは建物の上に川を流すという案です。
井戸を掘ってみて、それが真水で有ればそのまま農業用水に使えますが、海に近いので、おそらく塩分濃度が高いでしょう、それでも水温はさほど高くないと推測出来ます。
水は熱しにくいですから、屋根の上を流せば、室温を安定させてくれるでしょう。
室温の上昇を抑えた水は温室の中へ導きます、この温室では、水分を蒸発させ天井部分でそれを冷やし真水として利用し、残った塩分濃度の高い水を生成して塩として活用する事を目的とします。
このシステムで得られる真水はとても少ないですが、冷房コストを抑える事にはなると思います。
それでも、井戸から水をくみ上げるエネルギーが、どれだけ有効に使えるのかは、試してみないと分からないレベルです。
つまり、このプロジェクトを単に緑化事業による雇用拡大としてしまうと、採算的にかなり危ういものになる可能性が有ります。
そこで長期的に…。」

その後メアリは岩崎王国の拠点として、観光地化の可能性について語ってくれ、結論的な提案をする事無く締めくくってくれた事によって、高校生会議メンバーの想像力を掻き立てる所となった。
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。