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選挙-01 [高校生会議-15]

旅から帰り休養を取った後は、選挙応援。
私は主に自分の城でカメラの前に立つ。
初めは選挙運動期間中にあちこち旅して周る事を考えた、有権者の前に立った方がその地では効果的だと普通に考えた。
だが、国政選挙のこと、応援に行ける所が限られてしまうは心苦しい。
そこで各地の候補者の為に大小様々なモニター画面と一台ずつのカメラを用意した。
モニター越しに私が有権者と対話する姿は、そのまま別の候補者のモニターにも映し出される。
岩山党首など大臣候補の話を一斉に流す時間も。
勿論、候補者の判断で録画したものを流す事も可能。
映像を利用してのアピールと、候補者が有権者に直接話し掛ける時間をバランス良く取れば有権者に届き易い。
私の『投票に行こう』という音楽DVDを流したり、候補者紹介ビデオを流したりもした。
機材の導入に費用は掛かったが党首や私が有権者と対話する姿を多くの人に見て頂けた。
結果的に、交通費、宿泊費、移動時間などをトータルで考えたら安くついたと思う。
党のサイトでも選挙運動映像を編集したダイジェスト版を毎日更新中。

「遥香さま、党の応援サイトは予想以上に盛況です、閲覧理由はともあれ、票に繋がるとは思います。」
「明日からは大物ゲストに来て頂いてとなるのでしょ、それだけで党勢をアピール出来るわね。」
「さらに来週はアメリカからトップスターが五人ですが、みどりの風の応援スピーチは大丈夫なのでしょうか?」
「原稿通りなら大丈夫、まあ多少の問題発言が有っても何とかなるわよ。」
「遥香さまは…、その…、彼等との絡みに対して緊張とかされていませんか?」
「えっ、私は姫なのよ、忠誠を誓ってくれる国民に対して私が堂々とした態度を取れなかったら、彼等をがっかりさせる事になるでしょ。」
「少し安心しました、先日の旅行中はさすがにプレッシャーを感じておられるのかなと思っていましたので。」
「そうね、お父さまとお話しして少し吹っ切れたかしら、その代わり、少し我儘になるかもしれないわよ。」
「それぐらい大丈夫ですよ、でも我儘の矛先は主に桜と忍でお願いしますね。」
「ふふ、聡美のそんなとこが好きかな。」
「はは、会社の方は問題なく回っていますから余裕が有ります。
遥香姫に尽くさせて欲しいという連中は掃いて捨てる程いますよ。」
「そう言われてしまうと…、遥香姫の設定は…。」
「そのままの遥香さまで何の問題も有りません、我儘を言って頂けたらみんなが喜ぶでしょう。
ホントにホントにみんな、遥香さまの事が大好きなのですから。」
「有難う、でもこれからは難しい問題が色々出て来るのよね、私がアンチに寛容でも国民にとっては面白くない存在、排除したくなるとかね…。」
「過激な人もいます、世の中には精神的に不安定な人も沢山います…、でもそんな事は姫の心に留めておいて下さるだけで…、遥香さまは多くの国民に幸せを届ける、光輝く存在でいて頂きたいのです。」
「ふふ、偽りの姫がどこまで輝けるかが私達の挑戦だったわね…。
でも、闇の部分を処理してくれてるトップに私がこっそり指示を出すなんてどうかしら。」
「う~ん、では人選をしますが、どんなタイプが良いですか?」
「そうね、私が一言話すだけで理解し動くのだけど、解釈が間違っているというドジっ子、ルックスはクールな感じが良いわね。」
「コメディ路線ですね…、遥香さまもDVDなどを通して演技力の評価が上がっています。
お城の建物は完成していますので、城を舞台にしたドラマ作品とか如何でしょう。
まずは十分程度の一話完結を作ってみませんか。」
「そうね、短編なら楽しいかも、元々姫を演じている訳だから、そのままで良いわね。」
「毎週のテレビ番組に少し変化を付けたいと思いますし、コメディなら遥香さまの気分転換にもなりませんか。」
「ふふ、色々なお姫さまを演じてみるのも有りね、どの姫が本物なんだろうって思われるぐらいに、実は全部フィクションというオチで良いわ。」
「では早速プロジェクトチームを立ち上げます、前から話は有ったものの、なかなか実現出来ずにいましたので。
撮影を全部城で、となれば国王夫妻にも喜んで頂けますし、庭園の解放が始まれば城は人気スポットになるでしょう。」
「選挙応援映像で少し試してみようか。」
「ええ、楽しいのをお願いします、楽しそうな遥香さまの御姿を国民は望んでいますから。」
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