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チーム遥香-03 [高校生会議-09]

二月、入学試験を受けに大学へ、数学でいやらしい出題があってむっとしたが、まあ解答でひねりを加えて差し上げた。
試験の終了後は桜と忍が待っていてくれた。

「遥香さまお疲れさまでした、でもこんな試験必要ないですよね、特別推薦ですし。」
「教員達に対するデモンストレーションという事でしょう、不合格なら中卒の社長として働くだけです。」
「それはちょっと…。」
「今までも学歴関係なく活躍された方は少なからずお見えよ。
聡美さんや静香は、大学を卒業しなくても経験を積んで今以上に部下を活かす仕事をしてくれると思ってるわ、私は…、まあ不合格を目指さなかったから大丈夫よ。」
「そうですか、入試は兎も角、試しに受けた大学の期末試験結果はすべてA判定だったそうですね。」
「簡単な科目でしたから、それより実験的なシステムを使っての試験がスムーズに運用出来た事の方が嬉しいわ。」
「そうですね。」
「ところで、システム開発部からのお誘い、返事はまだなの?」
「あんな事までシステムを使って来るとは思いませんでした、遥香さまの目にも触れますのに。」
「単に連絡先を知らなかっただけでしょう、正々堂々としてて良いじゃない、システムに関する提案のお礼を口実に女子大生とのコンパを企画するなんて、健気だな~。」
「では、遥香さまもご一緒されますか?」
「そうね…、時間が合えば。」
「ふっふっふ~、遥香さまのここでのスケジュールは私達が握っています、返事を遅らせていたのは遥香さまに同席して頂きたかったからですよ、先方へは遥香さまの事、内緒の方が良いですか?」
「そうね、しばらくはこっそり彼等の行動を観察させて頂こうかしら。」
「おっ、ドッキリ企画ですね、では連絡を取って店を決めて準備します。」

二人は仕事も遊びも迅速に動く。
桜は開発部と連絡を取り合いながら、店に予約を入れる。
私がいきなり訪れると店が混乱するので事前連絡は欠かせない。
座席のお願いもしたそうだ。
忍は私の服装を彼女の部下とも相談。
お遊びの手伝いをさせられていると思うと部下の方に申し訳ないと思うが、忍は部下からの信頼も厚い、どこかで埋め合わせをするのだろう…、と考えていたら、その部下はこっそり見ている間、私の同伴者、そして合コンの参加者という事になっていた。

「問題は遥香さまがどれだけ姫オーラを隠せるかです。」
「え~、私、普段はそんなに姫を出してませんよ。」
「あ~、これだから私の姫さまは…、サングラスにマスクをしていても、例えフルフェイスのヘルメットを被っていても、歩いているだけで高貴なお方だとばれてしまいます、もっと自覚して下さい。」
「待って、流石にフルフェイスで歩いていたら、怪しい人と思われて逆に変人として目立つでしょ。」
「今回は店の人に協力して頂いて目立たない席を用意させて頂きました、フルフェイスの必要は有りません。
さらに私の部下の中から美形を選びましたので、席の関係上そちらに目が行き、奥の席の遥香さまには気付かれないと思います、ですが姫オーラが出てしまいますとミッションが失敗してしまいます。
くれぐれもお気を付けください。」
「分かったわ。」
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