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夏休み-05 [高校生会議-05]

予測通りと言うか、昼食会では私と洋子が容姿を褒められまくった。
その後は、私から遥香コーポレーションの展開の説明をさせて頂き協力をお願いした。

「姫さまからの協力要請を断ったりしたら、この地で暮らして行けません、王国の拡大は我々の使命でもあります、そこに遥香さまのお力をお貸し願えるのであれば、こんな喜ばしい事は御座いません。」
「プリンセス遥香の複合型店舗建設予定地候補も絞り込みが進んでいます。
当地は高校生会議の活動も盛んですし岩崎学園大学の学生もいます、彼等に実習の場を提供出来ます、観光客も多いですから確実に利益を上げる事が出来ると考えています。」
「分かりました、田中と相談して、そのまま進めて下さい。
田中、担当者は置けますか。」
「はい、しばらくは私の方で調整させて頂きますが、すぐ人選に入らさせて頂きます。」
「ではその様にお願いします。
複合型店舗はプリンセス遥香のこの地に於ける拠点ともなります、候補地の場所はどの辺りになりますか?
洋子、ノートパソコンで地図を。」
「はい、この画面でよろしいでしょうか。」
「ええ…。」
「えっと…、一番条件が良いと思われる場所は、この辺りになります、住民も観光客も程よく通る場所です。」
「王国関連の店が競合する事は有りませんか?」
「う~ん。」
「どなたか情報をお持ちではないですか?」
「その辺りでしたら、例え王国関連の店が有っても、客層が大きく被るという事はないと思います。
むしろ相乗効果が期待出来、周辺の店にも喜んで貰えるでしょう。」
「佐藤さん有難う御座います、洋子、すぐ作業システムへの情報入力と担当に連絡をお願い。
後、親衛隊メンバーに現地調査を依頼して下さい、出来ればこの地の高校生と共に。」
「分かりました。」
「王国の拠点にプリンセス遥香の拠点を置く事の意味は大きいです。
出来れば早く建設に取り掛かりたいですが、後で後悔する様な建造物にはしたく有りません…。
佐藤さん、この地の岩崎高校生会議でプリンセス遥香関連のチームを立ち上げる事は可能ですか?」
「はい、すでに動き始めていますが、複合型店舗建設に向けてのチームを組む事に反対する者はいないと思います。
ここは大学生のサポートスタッフも多いですから期待して下さい。」
「資金面はうちにも協力させて下さい。」
「私の所も、ヒット商品が出て余裕が有りますので。」
「お願いします、田中、至急前野に連絡して下さい、別件で増資の話を進めています、まとめた方が効率が良いですから。」
「承知いたしました、失礼させて頂きます。」
「慌ただしくして申し訳ありません、まだ社内組織を固めている最中ですが、一気に規模を拡大する事で人の目を引き付けようとも考えておりまして。
ご覧の通り若輩者です、皆さんの指導ご鞭撻よろしくお願いします。」
「いえ、姫さまは高みから我らに指示を出して頂ければ…、姫さまからのご指示であれば全力を持って事に当たらせて頂きます…、我らが姫に栄光あれと申しましょうか…。
初めて姫さまの事を聞かされた時は、単純なお遊びと思っていました、ですが遥香さまは間違いなく岩崎王国の姫さまだと気付かされました、私は遥香さまに忠誠を誓います。」
「有難う御座います、私も姫としての使命を国民に恥じる事無き様務めさせて頂きます。」

第三者の目から見たらかなり奇妙で微妙な状況ではないだろうか。
それでも誰からも異論はなく、むしろ賛同され忠誠を誓われてしまった。
私のお姫様ごっこは当分終わりそうにない…。
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