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イベント-04 [高校生会議-04]

夕食は社長夫妻と、長老会議のメンバーと優子さんがお供してくれ和食の店へ。

「みんなが遥香さまと呼んでたね。」
「知らぬ間に定着してしまいました、お姫様ごっこがどんどん壮大なものになってしまって。」
「はは、もうお姫様ごっこじゃないからね、特別職『姫』なのだから。」
「皆さんやり過ぎです、社長、誰の悪だくみなんです?」
「悪だくみじゃないよ、私も面白いと思って承認したのだからね、それより姫から社長と呼ばれるのはどうかと思うな。」
「王様とお呼びした方が良いのかしら、優子さんはどう思う?」
「お父さまが自然じゃないかしら、私の父と話してる人の事はお父さんって呼んでるでしょ、使い分けね。」
「お父さま、お母さまでよろしいですか?」
「はは、呼ばれ慣れてるから構わないよ、遥香。」
「それにしても、綺麗な子や可愛い子は沢山見て来たつもりだけど、遥香さんは本当に綺麗ね、気品が有るというか。」
「両親のお陰です、お陰でチャンスが広がりました。
就職したらリーダー的立場になってキャリアを重ねて行きたいと考えていたのが、岩崎高校生会議をきっかけに高一で社長を経験させて頂ける事にまでなって、勿論社長という立場の重さも考えています。」
「遥香が指示を出したりアドバイスしてる所は見せて貰ったよ、良いリーダーになれそうだ。」
「有難う御座います、でも一つだけ不満が有ります。」
「不満?」
「バックが強固過ぎて、頑張らなくても失敗しそうにないという事です。
仕方がないので、自分の目標としては、うんと大きな利益を上げて、その利益を使って社会貢献しようと思っていますが。」
「うん、遥香を姫にしたのは間違ってなかった様だな、しばらく私の方は見守るつもりだったが…、遥香、まずは今有るバックを使いこなすことを考えてはどうだろう、使いこなせるかどうかが遥香の力量だ。
その状況を見て、行けると私が判断したら、私と組んで岩崎王国全社をバックに付け王国を拡大させないか?」
「あっ、バックアップの存在は私の力を試す妨げかもと思っていましたが違うのですね、確かに使いこなせなかったら姫なんて名乗れません。
スケジュールを見直しますが、全国展開を考えると準備期間も必要になります。
王国が拡大すればそれだけ安心して働ける人が増えると聞いています。
早急にプランをまとめますので、お父さまよろしくお願いします。」
「うむ、私の方は姫担当チームの強化を図るが、遥香の方に良い部下はいるのか?」
「まだこれからです、高校生会議のサポートスタッフから引き抜かせて頂く交渉を長老会議の面々とさせて頂く事にします。」
「遥香さん、夏休み中は兎も角、高校の方は大丈夫なの?」
「トップが動き過ぎてはいけないというのは父の教えでもあります、メインスタッフの形が出来上がれば大丈夫です、学業も百点を狙わなければ学習に時間を掛ける必要は有りません。」
「あっ、優子さん大丈夫?」
「は、はい…、遥香さまのことを…、わ、私、過小評価していた様で…、今更ながら緊張というか、遥香さまに失礼な事をしてなかったかと…。」
「優子さん、そんな事は有りません、大丈夫ですよ。」
「しゃ…、社長は遥香さまと組む事で…、何か見えているのですか…?」
「ああ、美少女女子高生社長を前面に出すことで、ターゲットを一気に広げて事業展開していく。
遥香も話した通り社長として最小限の仕事で最大限の効果を引き出せると考えている。
表に出過ぎない方が有難味が有るという一面も有るからね。
何より国民の大多数は遥香を応援したいと思うのではないかな?」
「ビジョンが有るのですね…。」
「勿論だ、姫の存在そのものが王国拡大の原動力になるのさ。」
「遥香さま、私はどうすれば良いのでしょうか?」
「優子さんは、大学との連携を深めて下さい、マーケティングなどの知識を高校生に広めてみるのも面白いかもしれません。」
「そうだね、高校生会議のここの支部は動きが活発だから、大学入学までに色々刺激を与えてやってくれな。」
「はい、頑張ります。」
「遥香、大学生を実習という形で参加させても構わないか?」
「はい、ここの支部は大学生が少ないので良い刺激になると思います。」
「それと…、私は遥香コーポレーションの顧問になろう、長老会議をまとめやすくする為にね、優秀な男を一人送り込むから、三人目の社長補佐としてくれないか。」
「ふふ、私の試練ということですね、優秀な方がその力をいかんなく発揮出来る環境を整えます。」
「遥香さんと仕事出来ると思うとわくわくして来るわね、学生時代を思い出すな。」
「ああ、遥香姫が素敵な女性だとは分かっていたつもりだったが、優子くん同様過小評価してたようだ。
遥香、相談事が有っても無くても、明香とも連絡を取り合ってくれないか、君がこれから必要になるであろう人脈は半端ないものを構築してあるからね。」
「お願いします、クリエーターの質をワンランク上げたいと考えています。
このエリアだけでの展開では誤魔化せても、全国展開では少し心もとないですから。」
「プリンセス遥香ブランドね、ちゃんと分かってたんだ、それなら何人かデザイナーとか呼ぶから会ってくれるかしら。」
「こちらに来て下さるのですか?」
「勿論よ、社長はどっしり構えて…、どっしりと言うより優雅にお相手して下されば嬉しいですわ。」
「遥香、安心しろ、遥香に会いたいという連中ばかりだろうから、姫として会ってやってくれたら喜んでくれるだろう。」
「そうなのですね、私は姫と言う事も有る意味武器として…、バランスを取るのが少し難しい気もしますが、この形でスタートする事になった訳ですから…。
う~ん、失敗して高慢な姫と見られてしまったら…、姫様はご機嫌斜めとか…、お父さまお母さま、真面目なだけの姫でなくてもよろしいですよね。」
「もちろんだ、人間味溢れる素敵な姫さまをみんなが愛してくれると思うよ。」
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