SSブログ

進路-10 [高校生会議-02]

洋子には岩崎高校生会議の研修を受けて貰った。

「遥香さま、基礎研修を受けさせて頂いて、改めて岩崎社長の大きさを感じました。」
「ふふ、他はどう? 基礎的なマナーとか会社の仕組みとか。」
「はい、すぐ実習が始まる訳ですから気合いも入っています、先輩から、後は現場で覚える様に言われました。」
「労働条件の確認は大丈夫?」
「好条件にして頂いて有難う御座います。」
「えっ? そんなに良くないでしょ、でもスキルアップして会社への貢献度が上がったら昇給させて貰います。」
「はい…。」
「これからの仕事については聞いてる?」
「色々な体験をする事になるとだけ。」
「洋子にとっては過酷な体験となるかもしれないわよ。」
「うっ、そ、それでも頑張ります…。」
「ねえ、高校生の就職って、限られた情報から就職先を選んでとなるわよね。
実際にどんな職場なのかは就職して働き始めてみないと分からないと思わない?」
「はい、そこが不安です。」
「景気の悪い時なんかはギャンブルみたいなものだと聞いたわ。
会社を選んで就職試験を受けて入社したら、思ってたのとは違った、さあどうする、とならない様に高校生会議がバックアップしてくれるから私達は随分安心できるの。
でね、それに対してバックアップを受ける側が自身のスキルアップを図るという考え方はどう?」
「単純に雇って頂くという受け身ではなく…。」
「洋子にはそのモデルケースになって欲しいの、色々な事に挑戦して貰うけど、苦手な事は控え目にして得意な分野を伸ばしてくれたら嬉しいわ。」
「遥香さま…、遥香さまが私をお見捨てになられない限り、私を部下として働かせて下さい。」
「有難う洋子が一緒に働いてくれるのなら心強いわ。」
「でも、具体的なお仕事は…。」
「明日の授業後から準備を始めても大丈夫?」
「はい。」
「では明日の夕食は私達に付き合って貰うから、うちの人には外食する事と…、帰宅時間が九時ぐらいになっても大丈夫かしら、こちらで送らさせて頂くけど。」
「はい、問題ないです。」
「明日はうちの部員候補との会合も予定してますからね。」
「特に持ち物とか気を付ける事は有りますか?」
「そうね、明日は、それをまとめて貰おうかな、今日の内に分かっていた方が良かった、という事を実体験で確認出来るでしょ。」
「あっ、分かりました。」
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。