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進路-06 [高校生会議-02]

月曜日の教室。

「遥香さまを一目見ようと教室まで来る人が、また増えましたね、しばらく落ち着いてましたのに。」
「一昨日姫さまとしてのお役目を立派に果たして下さったからです、参加者が情報を広めていますよ。
ところで、遥香さま、昨日の撮影は如何でしたか?」
「大変でした、何回着替えたか分からなくなるほどの衣装を着ましたし、着せ替え人形と違って表情やポーズにも気を付けなくてはなりませんでしたからね。」
「きらびやかなドレスばかりだったのでしょう。」
「いえ、和装も。」
「写真集を出すのですか?」
「どうでしょう、ポーズは穏やかなものばかりです、需要が有るとは思えません。
それよりみなさんは進路について考える事、出来ましたか?」
「はい、私は何となく大卒の資格を得る為に進学と考えておりましたが、岩崎王国では実力重視と教えられました、自らのスキルアップを真剣に考えない進学は高校生会議の支援対象にならないそうです。
逆に遥香さまが合格なさった、特別専門職コースは優秀な人の力を更に伸ばす為に最高の支援を、必要なら海外留学もお給料を頂きながら可能だとお聞きしましたが。」
「ええ、岩崎学園大学スーパー特別推薦とどちらが自分のスキルアップに繋がるのか微妙でしたが、国王さまもこの地の象徴として頑張って欲しいと電話で話して下さいました。」
「王さまとも、話されたのですか。」
「はい、私の伯父にあたる方です、直接はなかなかお会い出来ませんが。」
「ええ~!、ストップ~、お姫様モードでは詳しく聞けないじゃない、遥香さまホントに岩崎社長と?」
「ええ、ちなみにお姫様モードの時は岩崎遥香と名乗る事になったの。」
「そう言えば社長は大勢の人を養子にして支えようとしてるよね。」
「その人達は私のいとこになるわ、岩崎遥香が姫として活躍すれば、皆さんも喜んで下さるだろうと話してみえた。」
「でもバーチャルなのよね。」
「そのあたりも私に合わせて下さると、さらにスケジュールを調整して岩崎高校生会議第十七支部の応援に来て下さるかもよ。」
「他の支部から恨まれないかしら。」
「大丈夫、うちは先輩方がずっと活発に活動して来て下さった実績があるのよ。」
「でも、高校生のお遊びと思われても可笑しくないのに、岩崎社長は真面目に付き合って下さるのね。」
「明日を担う若者達への応援は大人の使命だと日頃から話して見えるのは本心みたい。」
「うわ~、マジで恥ずかしくなって来た、大卒なんて資格より王国の為になる自分にならなくては。」
「高卒で就職しても、そこから違う道も選択出来るシステムがかなり完成してるそうよ、それも岩崎社長の指示に依る所なんだって、簡単に離職するのではなく別の道を、高校を卒業してすぐ就職すると、分からない事だらけで道を踏み外してしまう人も少なくない、そうならない為にって。」
「進路関係説明会に行って良かったわ、遥香さまも素敵だったし、進路に関するお話も参考になって昨日は両親とも真面目に会話出来たの。」
「私もよ、でね父さんも、すでに遥香さまの情報を知ってて、珍しく親子で盛り上がってしまったわ。
私の姫さまがねって話したら、我々の姫さまだって、母さんは少し複雑な表情してたけど、写真を見せて、どれだけ慕われているか話したら、もうすっかり遥香さまのファンになってしまったわ。」
「これから面白くなるってサポートスタッフの人達も話してたわよね。」
「ふふ、スタッフ希望者が多すぎて、受け入れ態勢を見直すとか、皆さん、これからもよろしくお願いしますね。」
「はい、遥香さま、スタッフとなって支えさせて頂きます。」
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