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125-販売 [岩崎雄太-13]

終演後、グッズ販売のコーナーもFamily IWASAKIの試着販売コーナーも賑わっている。
それはステージに立っていたメンバーが積極的に客と触れ合っている事も大きい。

「うわ~、美沙ちゃん、近くで見ても可愛い~、ねえねえ、譲治兄さまはどんな人なの?」
「え~と、優しいけど、たまに、ずるします。」
「へ~、どんな?」
「みんなで平等に分けてる筈なのに、気付いたら好物をしっかり多めにキープしていたりとか。」
「はは、クールな感じなのにね。」
「ごまかしてるんですよ~。」
「ねえ、美沙ちゃん、私が譲治くんと美沙ちゃんのお姉ちゃんだったら、どっちが似合うと思う?」
「はは、あんたは、お姉ちゃんじゃなくお婆ちゃんでしょうが。」
「ふふ、歳の離れたお姉さんなんですね、今日の私達の衣装は普段着とそんなに違わないんです、試着して、一緒に写真撮ってみませんか。」
「えっ、良いの?」
「もちろんですよ、譲治兄さんも…、あ~ん、また葵さんがくっついてる…。」
「ライバルが多いのね、でも兄妹だから。」
「その点だけは大丈夫なんです、私達全く血の繋がりが無いので結婚の障害は…、ライバルの多さだけなんです~。」
「そっか、私も血の繋がりのない姉だから…、試着してくるわね。」
「はい。」
「ねえ、岩崎社長は父親としてどうなの?」
「お父さまですか、一緒に居る時間は短いですが心の支えです。」
「お子さんが三百人だったかしら、兄弟が多すぎてイメージ出来ないわ。」
「戸籍上はそれぐらいですが、でも何か有った時に家族として守って行こうと思ってみえる人数は数え切れませんよ。」
「あっ、忘れてたわ、私もその一人、社員や社員の家族も大切な人って話して下さってたわね。
ふふ、私は厚かましくないから美沙ちゃんの伯母かな、よろしくね。」
「はい、よろしくお願いします。」
「あら、あなたのお父上より年上で歳のうんと離れた、厚かましい自称姉が来たから私も選んで来るわね。」
「はい。」

正平と史枝はこの場にはいないがモデルメンバー全員で販売会場を盛り上げている。
一緒に服を選んだり、写真を写したり。
利益の一部が児童養護施設の運営予算に充てられると知られている事も有ってか、売り上げは大きい。
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