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37-番組 [岩崎雄太-04]

冬坂が企画した番組、その初回。

「さて、この新番組、本格スタートは特番を二つ挟んで来月からになります。
今回は番組の概要を紹介させて頂きます。」
「はたして廃村を蘇らせる事が出来るのかという重めのテーマですので軽めの芸能人明るいアイドルの皆さんに集まって貰いました。」
「それでは、復活させ隊の皆さんですどうぞ~。」
三十名が入場。
「まずは六チーム有りますので、チームごとに紹介して行きます…。」
ベテラン司会者の軽妙なトークで紹介が進む。
「この誰も知らない様な芸人が村長となってしばらくの間村に常駐します、他の四人はスケジュールを調整して交代で時々村へ行きます。
では、このチームが取り組む廃村の様子をVTRにまとめて有りますのでどうぞ。」
VTRでは、いかに不便な所かを紹介していく。
寂れた田舎の風景とともに六チームの紹介が終わった所でルール説明。
映像は岩崎村の風景に変わる。
「各チームには自分達の担当する廃村を復活させて貰います。
目標は、ご存知の方も多い岩崎村、廃屋ばかりだった所を美しい村に作り変えた成功例です。
こうして映像を見ていると、日本とは思えませんね。
岩崎家の財力を使って作られた村ですが、復活させ隊の皆さんに資金は有りません、ギャラや交通費は出しますが、それ以外は自力でお願いします、こちらが各チームの所持金。
ご覧の通り零円ですが、個人的に麗香ちゃんファンなので私から一万円援助しますね。」
「え~、たった一万円ですか、しっかり稼いでるのに。」
「いやいや、頑張る姿を見せて貰えたら追加しますよ、あっ、岩崎会長どうぞ。」
「私から各チームに百万ずつどうぞ。」
「おお~さすが太っ腹、有難う御座います、各チームの所持金はこうなりました。
一番上が集めた金額、もちろん合法的に集めて下さいね、次が使った額、下が残高になります。
お金の管理はこちらで行います、廃村復活の為のお金ですからそれにふさわしくない支出はNGですよ。」
「各チームの皆さんには事前に打ち合わせをして頂きました、今の意気込みなど聞かせて頂きたいと思います。
まずはチーム島根の皆さんからどうぞ。」
「これはもう五人では無理でしょう、という事でサポーター大募集です。
金銭面、労働力で応援お願いします、私達は頻繁には行けませんが私達に代わって行ってくれるアイドルもチームサポーターになってくれそうです。
村作りは、まず売れない芸人さんの家を建てる所から始めたいと考えています。」
「売れない、言うな! まあほんまの事やけど。」
「詳しくはネットでお願いします。」
「次はチーム岩手の皆さん。」
「私達の拠点は隣村を考えていて交渉を始めています。
私達も島根同様サポーターを募集中ですが、岩手の山間部でどんな作物を栽培すれば良いのか教えてくれる人を探しています。
出来れば、農業高校とか大学の農学部の人、先生役のプロの方が手伝って下さったらと考えています、詳しくはネットでね。」
「チーム岐阜、どうぞ。」
「自分は大学の経済学部を卒業していますので、岩崎村の様に経済的にも自立出来る環境までと考えています。
株式会社はどうやったら作れるのかといった事も実際にやってみて紹介していきます。
田舎とはいえ、大きな町から比較的近い分、成功出来なかったら恥という気持ちで取り組みます。
観光地も近いですから、遊びのついでに立ち寄って少し作業体験をといった企画も考えています。
うちの売れない芸人はポンコツなので村長や企画運営スタッフも一般の方から募集させて頂きます。
時給千円からのスタートです。
募集要項はネットでどうぞ。
まだ発表出来ない話も進めていますので岐阜県、地元の皆さん楽しみにしてて下さい。」

各チームは個性を出した、いや出さざるを得なかったのは立地条件の差による。
チーム岐阜の土地からは車で二十分も走れば旅館が有るが、チーム北海道の土地は行くだけで大変な所に有る。
実際に点数を付け競うという事でもなく六チームの頑張りを視聴者は楽しむという娯楽番組で過疎の問題と向かい合う。
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