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31-成長 [岩崎雄太-04]

大きな初期投資の区切りと共に、株式会社岩崎の社長は佐藤に引き継がれた。
雄太は会長職に。
その後トラブルも多少有ったが、会社は順調に売り上げを伸ばしている。
初期には考えもしなかった株主配当を考えるまでに。

「会長、初期投資が実って売り上げは右肩上がりですが、株主に対する配当はどう考えれば良いのでしょうか?」
「佐藤さん、配当に回せる金が有ったら会社の規模拡大に使って下さい、そろそろ第二の拠点を、学生達が基礎を作ってくれている村にも予算を多めに回しましょう。
ここでの取り組みが企業イメージを大きく上げて、グループ企業の売り上げも伸びています、さらなる投資も可能です、立ち止まらず拡大して行きましょう。」
「はい、では林業チームを増強して二チーム体制に、向こうは独身者を中心に組みます。
生活サポートは学生達とも相談して…、婚活も進めます。」
「その方向でいきましょう、すでに世間に対してインパクトは与えていると思いますが、全国の過疎地を変えるぐらいの気持ちで進んで下さい。
都会で稼いで田舎に投資という形は、これからも続けて行きますから。」
「ほんとは、都会で再投資した方が効率が良いのでは有りませんか?」
「はは、そのレベルの事はちゃんとやってますよ、そこが上手く行ってるから田舎への投資が増やせるのです、でも佐藤さんがしっかり皆さんを引っ張って下さった事によって随分効率が良かったと思っています、これから他県に支社が出来ても社長としてお願いします。」
「はい、この会社をどこまで成長させる事が出来るかが岩崎家の挑戦でしたね。
私達社員は、石垣となり城となって殿の国を広げていきます。」
「はは、殿じゃないですよ。」
「いえ、最近皆で相談しているのは、社有地全体を領地に見立て半独立国として広さをアピール、会長を殿さまとして、国民である所の社員とその家族の人数を公表、会長関連の会社でも同意してくれたところは国民の人数に入れるという形、イメージ戦略として如何でしょう?」
「そうだな、いっそ親父を殿さまにすれば、国民は家族も含めると…、三十万人ぐらいになるかな、ここは、その内の藩の一つ面積は一番広い。」
「ではそれも検討してみます、他の財閥、お金持ちに刺激を与える事が目的の一つですから。
殿さまと国王、どちらが良いですか?」
「親父とも相談してみますが、国名はどうします?」
「それは殿の意のままに。」
「はは、酒の席の話題に調度良いかな、近い内に会議を開きましょう、案はこちらでも用意しますが、佐藤さんの方でもお願いします。」
「はい、会議の日程調整など進めさせて頂きます。」
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