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47-スオミ [キング-05]

当初の不安をすっかり忘れる程、フィンランドとの交流がスムーズに進んでいるのは、スコットランドとの経験が生きているからだろう。
ここまでのコンタクトにスコットランドが関わらなかったのも良かったと思う、私達の判断だけで物事を進める事が出来たからだ。
外交担当は三之助、今までスコットランドと二国間で進めて来たシステムなどを説明をしている。

「三之助、フィンランドの人達はどう?」
「皆さんフレンドリーよ、相談の結果、国名はスオミ、Suomiに決めたって話してたわ。」
「じゃあこれからはスオミと呼ばないとな、システムが変更された翻訳機の使い勝手はどうだい?」
「良いわよ、フィンランド語を聞きながら訳を確認してるから良く出て来る単語は何となく分かり始めてるわ。」
「英語に関する事情は話したのか?」
「ええ、落ち着いたら翻訳機なしで語り合えるのが楽しみだって、来週末辺りに外交団を歓迎出来るみたい。」
「歓迎会にはスコットランドからも来て貰うのか、キング。」
「まずは三カ国の代表による顔合わせ、後はゆっくりで良いと思う。」
「確かに焦る必要はない、次の国の事も有るしな。」
「あっ、そうそう、次の国はドイツ語が公用語みたい、端末に予告が出てるわ。」
「早いな、ファーストコンタクトは何時頃?」
「一週間後よ、私が担当しても良いけど。」
「タイミング的に三之助はスオミに集中して貰った方が良くないか。」
「ドイツ語が公用語なら私が担当しようか、こちらがドイツ語を理解できても問題ないよな。」
「そうだな、たぶん英語を理解できる人が多いだろうから、スコットランドの出番は今回も先送り、先々を考えたら三郎に頼むのがベストだろう。」
「今後もスコットランドには先方の国情が落ち着いてから動いて貰う事になりそうね。」
「スコットランドと役割分担の調整が必要だな。」
「ああ、進めておくよ。」
「役割というか、スオミのリーダーが蘇った記憶から過去の職業を一覧にして送ってくれたわよ。」
「ふむ、教育に携わっていた人がいるのか、学校設立に向けて助言を貰えると助かるが。」
「フィンランドって教育システムがしっかりしてると聞いた事が有るわ。」
「国同士で補い合って行けると良いね、すでにスコットランドの職人技に助けられているし。」
「三之助、先方に小学校設立の計画が有る事も伝えておいてくれるか。」
「分かったわ、明日の定時連絡で伝えておく。」

学校で何をどう教えて行くかは大きな問題だ。
保育の専門家は居ても学校教育となると話は違って来る。
素人なりに考えてはいるが専門家の意見は貴重だと思う。
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