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06-自給自足 [キング-01]

頭の中に有る自給自足の知識を引っ張り出してみる。
農作物の場合種を蒔いてから実を結ぶまでに時間が掛かる。
マリアがどこまで許してくれるか分からないが食料の備蓄が必要だ。
備蓄を出して貰っていたのでは自給自足と認めて貰えないのだろうか。
待てよ、農作業の手引書とかは出して貰えるのか?
今までは、しまった、紙とペンか本を要求していたらもっと早く城が完成したんじゃないのか。
まあ、次の段階が有る事は知らなかったから急いでなかったのも事実だが。
肉はどうする、牛を飼うなんて大変だし、一人で牛を一頭食うのか?
繁殖もさせないと自給自足とは言えないだろうし。
それでも冷凍庫は用意して貰うとして、その電力とかも自給か?
魚類が確実なんだろうか。
何にしてもマリアと相談という事だ。
第三段階に興味が有る。

「マリア、自給自足に向けてだが…。」

結果、マリアさまはかなり甘くしてくれた。
今は自給自足しようという気持ちが試されているのかもしれない。
それでも牛肉豚肉は断念した。
鶏を飼い漁に出て畑を耕すという生活がマリアに助けられながら始まった。
だがすべてをマリアに頼る訳にはいかない。
データベースを頼りに作業の知識を手に入れる。
パソコンと何ら変わりはない端末からアクセスするデータベースの使い勝手は良い。
自給自足に必要な情報にしかアクセス出来ないのが残念では有るが。
漁に出る事になって初めてマリア達のテクノロジーを直に見られた。
船は至ってシンプルで操縦も簡単、エンジン音は静か、燃料は水だ。
取り立てて点検整備の必要もない。
改めて今までの出来事を振り返ってみると、マリア達はかなり高い文明の持ち主で有る事が理解できる。
魔法使いレベルの彼等が、なぜ私をここに連れて来たのかは今もって分からないが。
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