SSブログ

05-第二段階 [キング-01]

それからしばらくはマリアと島の改造や城の建設といった日々が続く。
ここが自分にとっての王国ならば城が欲しいと言ってみたら、あっさり受け入れられた。
だが、これはなかなか難しい作業だった。
抽象的な説明では思うものが出て来ない。
だが、マリアは根気よく応じてくれた。
ただ。

「マリア、どうしてここまで私の思い通りにしようとしてくれるんだ?」
「それは解答出来ない。」
「そうか、ずっと声だけだが姿は見せてくれないのか。」
「それは不可能だ。」
「ここには何人ぐらい居るんだ?」
「教えられない。」
「私は何も知る事が出来ないのか?」
「キングの質問の内、解答出来るものは解答している。」
「成程、とりあえず質問してみるしかないという事か。」
「そうだ。」
「じゃあ私はここでずっと一人なのか、マリアがいるから寂しくはないが。」
「時期が来たら変化する。」
「それまで待てと?」
「第一段階、住居の整備に手間取っている。」
「あっ、もうほとんど完成だ、新しい城には満足してる。」
「ならば第二段階への移行となる、自給自足に関して希望を。」
「私に自給自足をしろと、今までの様においしい食事が目の前に現れる事がなくなるのか?」
「もちろんだ。」
「第二段階へ移行しなかったら、ずっと自給自足しなくても良いのか?」
「それは推奨できない、ただ第二段階の次には、第三段階が存在する。」
「そうか、まあやる事が無いよりよっぽどましだろう、自給自足について考えさせてくれ、準備段階は手伝ってくれるんだろ。」
「当然だ。」
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。