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夏に向けて-02 [飯山美里-04]

娘の変化、成長って、一緒に暮らしているとなかなか気付かないものです。
それだけに気付いた時のインパクトは大きいもので、先日たまたま学校の近くを通りかかった時の事、偶然、娘が小さい子の面倒を見ている光景を目撃しまして。
その表情がですね、何とも優しさに満ち溢れ…、私の前では今まで見せた事のない慈愛に満ちた笑顔と申しましょうか。
我が娘ながらしばし見とれてしまいました。
下級生から慕われているという事は知っていたのですが、自分は娘を過小評価していたかもしれません…。

「父さん、話があるんじゃなっかたの?」
「あ、ああ、今日横山社長から、美里に手伝いを頼んで貰えないかって、夏休にさ。」
「それだったら、もう決まってたよね。」
「いや、もっと色々さ、忙しくなるかもしれないけど、ちゃんとスケジュール調整する事になってる、何でも美里に会いたいという人が大勢いるそうなんだよ。」
「あっ、ブログかな、時々書いてるのが好評なの。」
「ああ、たまに見てる、美里が書いた時だけは反響が桁外れに多いよな、これで写真とかUPしたら大変な事になるかもしれないぞ。」
「百合子さんも母さんも写真UPしようって言ってるけど、なんか恥ずかしいし。」
「そうだな、夏の企画は広報部も絡んでくるから可愛い衣装も用意させる、貯金通帳はあったよな。」
「通帳?」
「うちの仕事を手伝うという事は仕事だと思って欲しい、もちろん給料も出る、沢山貰っても無駄遣いしちゃだめだぞ。」
「ふふ、どこで使えば良いのか分からないわ。」
「だな、服の方はこの地を、恰好良くなろうって変えてくれたお礼だ、ほんとに有難うな、横山社長も感謝しきれないって。」
「それは自分達のためだから…。」
「でも、美里の頑張りが多くの人を動かしたんだ、自信を持って、これからも頼むな。」
「うん。」

私どもの様に移住してきて事業をしていこうという者にとって地元の方との交流は最も大切な事でした。
それを一番に進めてくれた娘には感謝しきれません。
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