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恰好良く-07 [飯山美里-03]

相談できる人がクラスにいるのは嬉しいことだよな。

「そうか、夏ちゃん寂しい思いしてたんだ。」
「ねえ麻紀、夏ちゃんって登校の時、雄二達の班じゃなかった?」
「あっ、最悪じゃん。」
「えっ、どう最悪なの?」
「班長が雄二というだけでも最悪だけど、あそこは男子ばかりなの。」
「う~ん…、どの辺りから通ってるの?」
「美里の家からの通り道にお寺が有るでしょ、確かそのお寺が集合場所だったと思う。」
「学校まですごく遠いという訳では無いんだね。」
「でも…、あの班じゃあね、ほら学校でも同じ班の子が面倒見てることも有るじゃない。」
「そっか…、上級生の女の子が近くにいないというのは痛いわね。」
「私達、一緒に遊ぶ様にしようよ。」
「うん、私は…、お寺から歩いて通う事にしようかな。」
「良いの?」
「ちょっとは歩いた方が良いかなとは思ってたの、でも家からじゃあ、さすがにね。
お寺まで送って貰って夏ちゃん達と登校してみるよ、お父さんや先生と相談してみる。」
「美里ってほんとに優しいのね、夏ちゃんは全然知らない子なんでしょ。」
「うん、でもさこの学校の下級生はみんな私の弟や妹みたいなものだからね。」
「恰好良いね~、あたしゃ惚れちゃいそうだよ。」
「町で話題の美少女だもんね。」
「えっ?」
「小さい町だから、もうすっかり有名なのよ、下級生達が私等に褒められた話とか親にする訳。」
「そんな話を、その親が私等に喜んでしてくるから、その時に、美里のおかげなんですって、美優がね。」
「え~、困る~、何かはずかしい。」
「恰好良い事やってんだから恥ずかしがる必要ないのよ。」
「そうすると、飯山さんの所へもおすそ分けしなきゃって感じになるんだけど。」
「あっ、ここへ来てから頂きもの多かったけど、最近回数が増えたと思ってた…。」
「うちの父さんは、美里ちゃんは町の再生の象徴だって言ってるよ。」
「え~。」
「でも、気にしないで今のままの美里でいてね、私達も応援してるから。」
「う、うん。」

何か知らない内に、変な事になってしまったな…。
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