SSブログ

事業展開-20 [安藤優-10]

株式会社つぼみは設立から六年、それを記念してのパーティーが開かれていた。

「うわ、安藤CEOのご家族が勢揃いなんてすごく珍しいんじゃない?」
「だよな、まさに桜根のロイヤルファミリーだからな。」
「これだけでも、今回抽選に漏れて参加出来なかった人に申し訳ないわね。」
「はは、俺達はボスにお仕えして長いんだから胸をはって良いんじゃないのか。」
「そうね、初めてお会いした時はびっくりの連続だったけど。」
「だな、世の中に天才がいるという事を初めて知って、絶対守らねばと思ったな。」
「私もよ、だってお姿は可愛らしい小学六年生でしたからね。」
「俺は自分の力量に悩んだ事も有った。」
「ふふ、そんなとこも見透かされて焦ってたわね。」
「あれには参ったな、小学生に慰められて…、でも、その後は色々任せて下さった、おかげで充実した日々を今まで送らせて貰ってきたよ。」
「桜根のプリンスという呼ばれ方をする事が増えたけど、ほんとに王子様にお仕えしてるという気分になるのよね。」
「確かにボスでは違和感が有ったかも、でもこれからもっと貫禄が出て…、おっとボスのスピーチが始まるぞ。」

「こんにちは、安藤優です。
株式会社つぼみも設立から六年、多くの方々のお力添えのお陰で随分大きくなりました。
有難う御座います。
さて、実は最近、株式会社つぼみは、もう開花したのではないかと言われる事が多くなっています。
確かにYou&優の成功も有ります、でも私は、まだまだ蕾だと思っています。
それは私達が考えている海外展開が有る程度の完成をみるまでには長い年月が掛かると考えているからです。
今はまだ、私が描く株式会社つぼみ、桜根グループの将来に向けてのきっかけを、ようやく作れたに過ぎないと考えています。
これも最近の事ですが桜根王国という言葉を耳にする様になりました。
誤解されては困るのですが、父は国王では有りませんし、私もプリンスではなくただの経済人です。
でも、桜根グループを国境を超えた一つの集合体として見るならば、小さな国と言える規模にまで成長しつつ有る事も事実です。
もちろん巨大企業は幾つも有り国境を超えて経済活動を行っています。
でも、桜根グループの様な理念を持った企業グループは、他には存在していない様です。
従業員の生活を第一に考える、従業員とその家族に幸せな暮らし送って頂く、という事を最優先に考える、従業員以外の方々がどうなろうが構わないと考えている訳では有りませんが、私どもに出来る第一歩は、まず従業員の方々の幸せを考える事だと思っています。
それは手広く社会貢献を試みても、効果が分散してしまって効果的ではないと考えているからでも有ります。
私達は常に社会に対してより貢献できる企業体で有りたいと願っています。
では我々が、さらに社会の為に貢献出来る、一番手っ取り早く取れる方法は何でしょう。
やはり、桜根グループを安定企業として発展させ事業を広げ社員を増やしていく、もちろん基本理念を忘れずにです。
特に経済的に豊かでない国々に於いて、我々の事業展開により、安定した生活を送れる人を増やす事が出来れば、国際社会に対しての大きな貢献になると考えています。
と、考えたら、株式会社つぼみは、まだまだ固い蕾な訳です。
この固い蕾を開いて行くには、グループ内企業の方々のご理解とご協力が欠かせないと思っています。
私は、国境を超えた一集合体として、世界のお役に立てる企業、今までの企業、国家の枠組みを超える存在へと桜根グループを発展させたいと考えています。
例え国同士が対立していたとしても、その両国の桜根グループ企業で働く人達が仲間同士だと考えてくれる、そんな海外展開を目指しているのです。
皆さん、今後ともよろしくお願いします。」

安藤優はまた一歩。
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。