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事業展開-02 [安藤優-09]

初秋、研究所は山の自然と溶け合うデザインで完成、お披露目には多くの人が訪れた。
優は副社長の中田と。

「優、お客さんの応対で疲れたろう、少し休みな。」
「うん、資金を出してくれてる会社関係の人達とは一通り挨拶を終わらせて、後は任せてきたよ。」
「ずいぶん遠くから来て下さった方もみえたな、この後場所を移して、会社同士の話し合いが夜まで続くけど、優は適当に高校生達と遊んでれば良いからな。」
「う~ん、どうかな…、高校生達も、ここの研究内容や、色々な会社に興味が有るみたいだからね。」
「そうか、単なる手伝いという気分では無い訳か、頼もしいな。」
「はは、おじちゃんが何時も言ってる、明日の桜根を支えてくれる人達だからね。」
「なるほど、私が思ってた世代の次の世代という事なんだな、で、ここの研究者達の移住は順調に進んでいるのか?」
「早い人は引っ越しを終えて、来週から研究を開始する事になってる、他は順次という感じだね。」
「田舎暮らしは初めてって人もいるそうだが大丈夫か?」
「冬を越してみないと何とも言えないかも、これでも店が増えて前よりは住み易くなったそうだけどね、まあ、横山さんは移住のノウハウを色々お持ちだろうから、なんとかして下さるとは思ってる、でもね逆に夏場は人が多く集まりそうなんだ、避暑を兼ねて打ち合わせとか意見交換とか、用がなくても来たいって人もいるぐらいだからね、それに合わせてホテル建設を進めているけど。」
「それはそれで、この地が潤って良い事だな。」
「おじちゃんは住宅見た?」
「ああ、面白いな、そのまま観光資源にするつもりなんだろ、どうだ、研究所二期目の工事は予定を早めたいと思うが。」
「そうだね、関連各社の業績が当初予測よりかなり良い感じだし、You&優の新商品がまたヒットしそうだから、予算の問題はかるくクリア出来そうだよね、宇野さんにゴーサインを出しても問題ないかな。」
「あいつはもう三期目まで考え始めているよ、土地に余裕が有るというのは強みだな、三期工事が完成したら総合研究所と名乗って恥ずかしくない規模になると言ってたよ。」
「研究開発はうちのメインだから、早く総合研究所を名乗りたいけど、予算の問題も有るからね、関係企業に無理なお願いもできないでしょ。」
「まあ、焦らずに、でも三期目の工事着工までに時間はかからないと思うぞ、You&優以外の部門もきっちり実績を上げてるだろ。」
「うん、でも足場固めをしっかりやっときたいからね、とりあえずは研究所の二期工事を宇野さんに頑張って貰うかな。」
「はは、彼は勝手に頑張ってるよ、総合研究所に向けてね。」
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