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中学校-22 [チーム桜-11]

学習会、初日の夕方。

「中級クラスの盛り上げには成功したみたいね。」
「岡井のおかげだよ。」
「でも麻友ちゃんがあんなに人気者だったとは、全く気付いてなかった。」
「おっとりしてて、ほんわか…、確かに可愛いよね。」
「あの子のクラスにも行ってたのに、やはり普段の生活を見るだけじゃ気付けない事も多いということかしら。」
「クラスの皆は麻友ちゃんの良い所を沢山知ってるんだろうな。」
「数学終了後相談してたみたいだけど、勝負のルールは決まったの?」
「ああ、ちょっと宿題が簡単すぎるという声が出て応用問題を追加する事にした、個人戦プラスチーム戦にして、特別テストが第一回戦、二学期始めのテストが第二回戦、今日来てない子や他のクラスの子達も誘うとか基準点を期末テストの結果にしてハンデをつけるとか、どのチームが勝ってもおかしく無い様に色々工夫したよ。」
「個人戦はガチでやるのか?」
「それも有るが、トップクラスの子が絶対勝てない、基準点から何点アップしたか部門とか、他の子の得点アップに協力して結果を出したとかの特別賞も用意することにした。」
「賞品は?」
「個人の負担は避けたいから、極力お金の掛からない、負けたチームに掃除当番を代わって貰う権利とか、皆で考える事になったよ。」
「私が賞品を用意するとかはやめた方が良いのかしら。」
「物によるかな、花井さんとも相談するけど。」
「歌のプレゼントとかどうかな。」
「えっ? 罰ゲームじゃないんだろ。」
「はは、すごく微妙だな。」
「俺とデート出来るとか。」
「だから罰ゲームじゃないんだよ。」
「全員参加か?」
「いや、強制なしの自由参加でなきゃ意味ないからね、これは強調しておいた。」
「今回は三年生だけなんだな。」
「ああ、結果を見て一二年でもと思うが、あくまでも正式な学校としての取り組みではないから一工夫必要かもしれない。」
「そうね私達の取り組みのメインが終わった後も続く形で継続的に見て行きたいと思うわ。」
「掛け持ち参加自由の部活にして、私達が外部指導者になるってどうかしら、先生方の負担を増やすことなく授業と違った形の取り組みで学力アップに繋げるみたいな。」
「そうだな、籍を置いといて勝負に参加するだけでも良いし。」
「はは、この辺りの塾から営業妨害と言われかねないが。」
「法的には問題ないだろう、むしろ塾に金を掛け過ぎてる家庭の救済になるかもしれないぞ。」
「授業の無駄を減らし、学習に向き合う意識が改善されて、どれだけ学力アップするかは未知数だけどな。」
「やはり、何年にも渡る継続調査が必要ね、その過程で効果の有った内容に関しては他の中学へも広げて行けると良いのだけれど。」
「明日は教育委員会の方との会議が有るけど、現時点での希望として出しても良いかな。」
「ええ、積極的にお願いしたいわね、あなたの教員採用試験にもプラスになるかもよ。」
「それは、切り離して考えてるから。」
「明日は佐々木代表も同席されるのか?」
「ああ、午前中にチーム桜で打ち合わせをして、午後から市教委との会議になる。」
「結果次第で今後の活動が変わる訳だな。」
「おいおいプレッシャーを掛けるなよ。」
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