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中学校-14 [チーム桜-10]

緒方と話した翌日、寺田美優は花井と。

「花井さん、昨日緒方くんと話してて出た事なんだけど…。」
緒方の話をまとめて説明する寺田。
「…、という事で私達でこの考えを共有しておいても良いと思うの、彼は必要なら他の例も提示するって話してくれたわ。」
「そうね今の所、政治的宗教的な偏りが無いようにとの約束事は守られているみたいだけど、避けては通れないわよね、すぐ全員へ情報を流すけど…、寺田さん、何か有ったの?」
「えっ、何も…、私、何か変?」
「何時も緒方くん関連の話する時は嬉しそうなのに、今日はちょっとね。」
「そ、そうかな…、一応彼氏って事になってるから…。」
「もしかして、マジで惚れた?」
「えっ、そ、そんな事ないわよ、多分私の事なんて形だけで眼中にないみたいだし…、彼の…。」
「そうなんだ。」
「あれ? 何か嬉しそうね。」
「緒方くんって優しくて良いわよね。」
「うん優しいけど、私の事どう思ってるのか分かんないし、今更…、調査期間中だけの彼女と思われてたら…、花井さんはちゃんとした彼氏がいるから分かんないだろうけど。」
「彼ね…、最近ちょっと、こくられてからすぐ私がこの活動に力を注いでいるのが気に食わないのか…、私も、この調査まで緒方くんや立岡くんみたいな人達と接した事なかったから…、気持ちがね…。」
「はぁ~、さらに強敵現るか…。」
「でも今度日帰り旅行に行くんでしょ、私も一緒に行きたいな。」
「聡くんやふーちゃんも一緒だから…。」
「夏休み期間中限定のグループ活動で普段とは違った調査が出来ると思ってるけど。」
「他のメンバー達も子ども達と?」
「結構多いわよ、全部学校と家庭に報告してあって了承済だけど四人というのは最少人数ね。」
「そうか、聡くんの事情も有るから。」
「ちょっとかわいそうなのは清瀬くんかな。」
「あっ、柔道やってるおっきい人ね。」
「スケジュールを永井さんに押さえられていて、彼以外全員女子大生と女子中学生という異色の組み合わせで海へ連れていかれるそうよ。」
「はは、海での光景を見てみたいわね。」
「でも、こんな時にこそ子ども達の本音が聞き出せると思わない?」
「う~ん、そうかも…、でも、ふふ、清瀬くんを大学生と中学生が取り合うって構図は面白いわね、私も傍観者として参加したいな…、緒方くんも一緒に参加してくれないかなぁ~。」
「別に人数制限はないし、緒方くんが参加してくれたら清瀬くんは喜ぶでしょうね。」
「お願いしてみようかな。」
「寺田さん、何か企んでる?」
「えっ、企むなんて…、清瀬くんと女子大生、女子中学生、さらに緒方くんなんて…、ふふどう考えても漫画の世界でしょ、ちょっと面白いのが描けるかもってね。」
「寺田さん漫画描いてるの?」
「へへっ、皆には内緒ね。」
「う、うん。」
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