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卒業旅行-01 [チーム桜-05]

桜根設立から一年、チーム桜の幹部達も大学卒業の時期を迎えている。

「私は吉田くんの補佐って聞いたけど。」
「うん、山根さんよろしくね、これスケジュール。」
「ありがとう…。
何これ、卒業旅行なのにおまけと仕事がついてるなんて、こんなのよく佐々木代表達OKしたわね。」
「山根さん仕方ないんだよ、こうでもしないと二週間の旅行なんて組めないからさ。」
「二週間といっても旅行気分を味わえるのは合計四日ぐらい? ってスケジュールじゃん。」
「だから、せめて俺たちが快適な旅のフォローをしたいと思っているんだよ。」
「そうか、私なんてまだ大した貢献出来てないからな、四月からは頑張るつもりだけど。」
「だね、桜根本社研修からスタートして、俺は東濃支社を希望してるけど君は?」
「私は新設の九州支社希望、実家からは通えないけど、県単位の支社が出来たらいずれはね。」
「そうか、お互い頑張ろうな。」
「ええ、ところで私は旅行中何をすれば良いの?」
「俺たち卒業生チームはまあ雑用係だな、指示が有ったり、必要性を感じた時に動く。」
「そんな感じで良いの? アルバイト料も頂けるんでしょ。」
「俺は、じっくり色々見て考えさせて貰おうと考えているよ、研修の内だと思っているからね。」
「そっか、チーム桜のメインスタッフなんてテレビでしか見た事なかったから…、吉田くんは?」
「自分は動植物園ボランティアの始めから参加してる、佐々木には色々教えて貰ったよ。」
「へ~、そうなんだ、安藤社長とは?」
「彼はすごく変わったよ良い意味でね、ただの大学生が大社長になる過程を少しだけ見させて貰った事は、一生の自慢かもしれない。」
「は~、初期の事に全然関われなかったのは残念だったな、同期なのに…。」
「まあこれからじゃないか。」
「そうね、でもさ今回はかなりの人数で動くんだよね、費用とか大丈夫かな、私なんかが下っ端スタッフに加わっても。」
「まあテレビ局の取材も何本か入っているしね、もちろん遠藤社長の所で番組作るし。
おまけ組の演奏会収入、講演会収入、グッズ販売、宣伝効果とか考えたら充分回収出来ると思うよ、この企画のスタッフ達はこの卒業旅行で稼いで、全国展開の資金的余力に出来ないかって考えてるそうだから。」
「そっか~、確かにそれぐらいの気持ちがないと桜根を伸ばしていけないわよね。」
「でも、安藤社長達の負担を軽くする為に、自分達が同行させて頂くという事は忘れないでね。」
「うん、それは大丈夫よ、このスケジュール見たら、頑張らざるを得ないでしょ。」
「僕らは前半の九州、北陸担当だからね、どこでどんなフォローをすべきかシミュレーション出来るかな。」
「空港まではバスなのね、荷物の積み下ろし、飲み物の準備かな。」
「そうそう、安藤社長に渡す分は全部、早瀬広報担当常務に渡してね。」
「あっ、ラブラブか…。」
「今でこそ副社長が機能し始めて少し余裕が出来たけど、それまで安藤社長はとにかく休みなく働いて来られたそうなんだ、卒論を書いたりもしながらね。」
「そうか気を付けるわ、ほんとは社長とお近づきになりたかったけど。」
「場合によっては早瀬常務のガードを頼む、男子禁制の場所とかではさ。」
「必要よねガードは…、写真はNGなの?」
「場合によるかな、基本的にはOKにしてるそうだけど。」
「モデルとかでも成功しそうだもんな。」
「ご本人は外見でなく中身で勝負したいそうだけど。」
「うわ~、私も言ってみたいな、そんな事…、でも外見も中身も…。」
「はは、山根さんにだって良いとこ沢山有るんじゃないの?」
「う~ん、そうだと良いな、桜根で見つけれるかな。」
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