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お祭り-10 [チーム桜-02]

商店街でのプログラムが全て終了し後片付けが済んだ後、武の新聞店。

「武さん大盛況でしたね。」
「幸三、良かったな、隆二達も喜んでいたよ。」
「隆二って安藤社長ですか?」
「ああ、皆でこちらへ来ると連絡があったから…、もうすぐかな。」
「えっ、まだ残ってる人多いですけど大丈夫ですか。」
「まあ彼等も祭りの余韻ぐらいは感じたいだろうからな、適当に分かれて来るらしい。」

「こんにちは。」
「おお、隆二と佐紀さん、いらっしゃい。」
「武さん有難う御座いました、今までに入った報告からすると祭りは成功と言えます。
あっ、幸三も来てたのか、有難うな幸三、君がいなかったら大変な事になっていたと思うよ。」
「いえいえ、皆さんのおかげですよ、文字通り。」
「はは、確かにそうだな、来場者が後片付けする祭りにはなかなかお目に掛かれないと思うぞ、隆二、この成功を踏まえてどう展開していくつもりなんだ?」
「色々な事が一気に動きそうですので、もう一度チーム桜の組織作りやルールについて発信していきます。」
「さすがに人数が増えてくると大変だろうな、色々な人がいる訳だし。」
「はい、でも今日の様子を見ていると何とかなりそうな気もしています。
佐々木とやった、反対の視点からも考える、という事が結構浸透していたそうです。」
「あれは面白かったな、二人真逆な意見を出し合っていたのが、突然立ち位置を交換してしまって、さっきまで自分が主張していた意見に反論をし始めるんだからな、しかも二人とも説得力が有るから、どちらが正しいかなんて判断できないし、結論として正しい意見は一つとは限らない、両方間違っているかもしれないって、あれを見せられては自分の意見に固執出来なくなるわな。」
「モラリストの率が非常に高かった訳ですから、必要なかったかもしれませんけどね。」
「そうだな、佐紀さんは何か気付いた事とか有る?」
「そうですね、中継を見ていた中では握手が印象的でした。」
「仲間という意識も浸透しているだろうな。」
「初めて会って自己紹介して握手、接点を感じた人とはしばらく会話して。」
「中継では伝わらなかったかもしれないが、かなり長時間話し合われた方々も、まあ今も続いているけどね。」
「問題はこれからですね、この祭りをきっかけにチーム桜がどこまで大きくなって行くか。」
「だな、俺は初めて君達に会った時からどきどきしてるけど、今はさらに、歴史的瞬間に自分が立ち会わせて貰ってると感じているよ。」
「この祭りを何年後かに振り返った時、そう思えたら素敵ですよね。」
「この後はどうするの?」
「少し商店街を歩いてみようかと。」
「まだ人はいるけど、まあモラルは守って下さるだろうから、一応俺もガードでついて行くよ、幸三も行くか。」
「はい、理子も待ってますから。」
「はは、若いっていいね~。」

商店街ではあちこちに輪が出来ていた。
佐々木達も分かれて輪の中に。
隆二と佐紀も。
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