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始まり-09 [俺達の挑戦-03]

しばらくの談笑の後。
話題は老人介護の問題に移る。

「介護関係で気になってるのは、介護職員の待遇なんですけど皆さんはどう思われます?」
「隆二さん、現場は良くないと思いますよ、ただ楽して金儲けに励んでらっしゃる方もお見えで…、法律の狭間ってことですかね。」
「正直言って介護老人福祉施設とかのお金の流れを全部見てみたいです、全部が適正なのに職員の労働条件が良くないとしたら根本的な所に問題が有るのではないかと思います、問題が有るのならどう改善していくべきなのか考えていくべきかと。」
「う~ん、簡単じゃないわね。」
「そうね、でもこういう事…、問題点を探るのは学生より私達の方が適任じゃないかしら、お金の流れまでは難しいと思うけど。」
「サービスの現場が低くみられていると感じるわ、サービスに対する価値観に問題が有るんじゃないかしら。」
「あたしゃ介護なんぞされたかないから、色々気を付けてるけどな、だいたい食事とか嫁まかせにしてたらだめだわ。
自分のすることなくなったら、ぼけるしかないわな。
年寄りばかりの世の中で、若い子達がその世話ばかりなんて、国が老いて滅ぶぞ。」
「そうか、予防的な取り組みも必要なんですね。」
「それは有るかも、私の叔母は田舎ぐらしなんだけど九十過ぎても畑仕事とかしてしてるわ。」
「はは元気な年寄りの力で、チーム桜を盛り立てて行きますか。」
「あら、私はまだ若いから一緒にしないでくださいね。」
「はは、でも仲間ですよね。」
「そうなんだ~、安藤社長も早瀬さん、幸三くん達も仲間なのよね、この年になってこんなに素敵な方の仲間になれるなんて考えてもなかったわ。」
「介護とかの問題点は私、探ってみるわ、連絡は幸三くんで良いのかしら?」
「とりあえずはOKです、ただ大きな問題ですので…、いずれは…、複雑な組織になってしまいますが、この地区で介護系担当リーダーと、チーム桜全体で介護を考えるプロジェクトのリーダーを想定しています。」
「大丈夫よその感覚は充分理解出来てるから、やはりリーダーは学生さんなの?」
「今は学生にこだわっていません、ただ非営利となりますから…、大学教授とかになるかもしれません。」
「少し心配なのは、考え方の違う方が同じグループだと、やりにくくなると思うのだけど…。」
「その場合は一つの事を二つのグループで違った視点から掘り下げることも有りだと考えています。
問題解決への方向性が同じであれば、そこに到達する道筋が違っても、どこかで協力し合えると考えています。」
「そうか、一つのグループにこだわる必要はないわね、さすが幸三くんだ。」
「いえいえ、安藤社長の受け売りですよ。」
「へ~。」
「佐々木代表と安藤社長は自分たちの先生みたいなものなんです。」
「おいおい、幸三、話を盛り過ぎだぞ。」
「はは、安藤社長がどうして社長に任命された分かる気がするな。」
「えっと、商店街の方はどうですか?」
「あっ、逃げた。」
「ははは。」

その後しばらく商店街の話しとなり、予定時刻を迎える。

「今日は有難う御座いました。」
「いえいえ、こちらこそです。」
「あの~、お写真よろしいですか。」
「ええ、大丈夫ですよ、早瀬さんいいでしょ。」
「安藤社長も一緒にお願いしますよ。」
「は、はい…、。」
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