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架空サークル-61 [動植物園再生-07]

具体的な建築計画は未定ながらも、新獣舎設計プロジェクトは色々な意味で盛り上がっていた。

工学部建築系の学生達は…。

「獣舎の設計なんて、建築系だけでは絶対無理だったよな。」
「全くだ、住んで頂く動物達の生態すら分からなかったし。」
「動物達に、ただ気持ち良く暮らして頂くだけでなく、来場者の方に対する展示という視点も必要だからな、さらに種の保存に向けての観察とか。」
「俺は五重構造という案に驚かされたよ。」
「俺もだ、公園の敷地を考えた上で、動物たちの行動出来る範囲を広げてあげる事は出来ないかって、そんなこと考えたことなかったから…。」
「それに対して、行動出来る範囲が広がる事は掃除の手間が増えるという指摘、ならば掃除を機械的に補助出来ないか、その動力は最新の簡易発電システムを利用してはとか、皆色々考えてるよな。」
「小型カメラを利用しての観察システムの提案も有ったぞ。」
「動物達の健康管理システム構築を考えてる学生もいたな。」
「糞をどう処理するかなんて、言われてみればメチャ重要だ。」
「新獣舎設計って具体的な予定がないから軽めに考えていたけど…、ちょっとな…。」
「お前びびってるのか?」
「これだけの案を目の当たりにして…、それらを反映した建物設計って…、簡単とは思えない。」
「動物たちの多くは獣舎の中で一生を過ごす…。」
「う~ん、難しい分だけ、得られる物も多いかもしれない。」
「獣舎の設計を通して、人の住まいを考えるって事も可能じゃないか。」
「だよな、違った視点で捉え細部までこだわったら…、既存の住宅だって改善の余地は有るだろうな。」
「同じ家に幼児も住めばお年寄りも住むと考えたら、階段一つとっても難しい、どこかで妥協するしかないのだろうけど。」
「このプロジェクトでこれだけの案が出てきたのだから、人の住まいに関しても教えて欲しくないか。」
「調査チームと相談してみる?」
「そうだな。」


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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