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架空サークル-59 [動植物園再生-06]

糞処理研究チームのメンバーが話し合いをしていた頃、動物生態調査チーム映像班は一つの問題を検討していた。

「映像に迫力というか、面白さがないと思わないか?」
「だよな、来園者がちょっと見て次へ行ってしまうような映像ならいらないと思う、研究用としては良いかもしれないけど、この映像じゃ子ども達が十秒で飽きちゃうんじゃないか?」
「遠藤が言ってた演出だよ、俺たちがどこまでここの動物たちを魅力的に見せるかっていう。」
「遠すぎるよな、これじゃあどう編集したって…。」
「アップとか撮れないかな?」
「望遠では動きを追いづらいかも。」
「近くからアップを撮る位置では奴ら警戒しないか?」
「小型カメラで、さらにカモフラージュすればどうです?」
「違和感は察知されないだろうか?」
「初めはだめでもずっと置いといて慣れされるという手はどうですか?」
「それは試す価値有りそうだ。」
「一匹の頭とかに小型カメラ付けれたら面白いんだけど…。」
「それはさすがに…。」
「まずは馬とかの視点ってどうだ、比較的カメラを付け易い動物だと思うけど。」
「あっそうか馬が何を見てるのか追ってみたら面白いかもな。」
「動物は人間と違って色の識別が苦手って聞いたことが有るけど…、この動物にはたぶんこんな感じで見えてますって、そんな画像処理は難しくないよな。」
「そうだな、生態調査の方は今までやってきたことを拡充させて行く、来園者の方に見て頂く映像は動物目線だったり、もっと近づいた映像とかを…、近づいた映像なら今まで気付かなかった生態も分かるかもしれないしな。」
「予備的な実験ならうちの猫とか使ってくれて良いぞ。」
「そうだな、犬猫で試してから動物園で運用の方が効率が良いかもしれない。」
「じゃあうちのポチも。」
「犬猫以外でも試してみたいな。」
「協力者募集してみる?」
「じゃあ俺は人間として協力しようか。」
「はは、そうだな誰かウェアラブルカメラ使ってみたこと有る?」
「俺はまだ使ったことないけど兄貴が買ったって言ってたから、今度借りて来るよ。」
「おう、その結果を踏まえて色々…、工学部の連中とも相談だな。」
「観察機材チームの力が無かったら面白い映像なんて無理だよな、制約多いから。」
「問題は盗撮に応用する奴らだ。」
「技術が進むとそれを悪用する輩が出て来るって…、何か嫌だな。」
「人間の欲望が…、様々な技術を発展させてきたという側面もあるが…。」
「あっ、それ次の作品テーマにしようかな。」
「慶介の前作良かったから、うん、その線で行くなら俺も手伝うよ。」
「俺も手伝うけど、盗撮はするなよ。」
「当たり前だろ!」


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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