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架空サークル-36 [動植物園再生-04]

会は終了。
片づけを手伝ったメンバーが残っている。

「皆、今日はどうだったかな。」
と、佐々木。
「あ~、緊張した。」
「こんなの想定してなかったわ。」
「うん、少し想定を越えたな…、ごめん充分なフォローが出来なくて。」
「佐々木先輩が気に掛けることじゃないですよ。」
「うん、ただ予想外のプレッシャーがきついという人がいたら早めに…、こっそりで良いから教えて欲しい、ま、今時の企業の本気をプラスに思えた人は、そのままがんばって欲しいけどな。」
「はは、俺、ちょっとびびってたけど、佐々木のその言葉で安心した、佐々木について行くよ。」
「この前の会議で佐々木先輩が話してたこと、ほんとに推測だったのですか…?
ほんとに自分の人生変わっちゃいそうなんですけど。」
「そうだね、ここの所の経済情勢とか新卒採用の状況とか考えたら、ある程度の企業は乗ってくると思ってた、皆にも話したろ、永田さんが地元企業に働きかけてるとか、俺たちが市会議員とかとも話したって。」
「あ~、俺はほとんど佐々木と一緒に行動してたのに~!」
「大丈夫ですよ、中山先輩には誰も期待してませんから。」
「お、追い打ちか~。」
「先輩、秘書の話しはどうします?」
「うん、俺も秘書って何か良く分かってないってか…、そもそも何をする人かも把握出来てない。」
「なら、先輩にとっても実習ってことか。」
「えっ?」
「奴ら肉食獣のごとく先輩を狙ってますよ。
でも佐々木先輩は将来、秘書を必要とする立場になりそうだな~。」
「おいおい、ちょっと…。」
「先輩には、今でも秘書とかマネージャーとかついて欲しい気もする、仕事多すぎませんか?」
「それ程でもないけど…、あっ、ここに居る皆も理解しておいて欲しいかな。
俺は亀田さんから、仕事を抱え込んだらリーダー失格って言われたよ。」
「どういうことなんですか?」
「出来立ての組織で色々な仕事が発生してくる、それに追われていたんだ、年明け頃の俺は。」
「え~、そんな風には…。」
「ま、俺にもプライドって奴が有るからね、でも余裕の無さを見抜かれた挙句、皆を生かせと言われた。」
「う~ん、微妙に分からない…。」
「そうか? 俺は単純に、自分で全部やろうと思わずに皆に活躍の場を作れって受け止めたんだけどな。」
「は~、そうか…、すいません、先輩…、一生ついていきます。」
「おい、何、茶番やってんだよ!」
「ふふ、仲垣くん、分からないの? 甘いわね。」
「え~、何だよ!」
「ま、自分で考えなさい、でも佐々木さんの今後を考えたら脇はきちんと固めておきたいとは思うわね。」
「ですよね~、まずはファンクラブ結成かな。」
「ちょっと待て、うちの女子って俺をおもちゃにしようとしてないか?」
「ふふ、先輩のルックスと真面目さのギャップだったり、ちょいと気障なとことか、そろそろ佐々木先輩の対外的イメージを固めてマスコミデビューに備えませんか~。」
「さより、先輩困ってるぞ。」
「でも、これからのテレビ出演も…、腹括ってるんですよね。」
「まいったな~。」
「先輩をアイドルに仕立て上げようなんて思ってません、でも私たちの代表として、何時でも格好よく導いて欲しいのです。」
「う~ん…。」
「今日の会議の最中、私は先輩の可能性を考えていました。
先輩が歌ったり踊ったりした所見たこと有りません、先輩は役者でも有りません、でも先輩の魅力を私が最大限に引き出せたら、このサークルにとってすごくプラスになると思ったのです。」
「ちょっと、まあ良いけど…、私がじゃなく私たちが、にしてくれないかな。」
「え~っと、俺はどうすれば良いんだ?」


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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