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架空サークル-35 [動植物園再生-04]

プロジェクトごとの会合は残り時間を告げられ、まとめと今後の予定を決めて終了となる。
締め括りは学生達の会議、それを大人たちが見守る。

佐々木。
「お疲れ様でした、ここからは組織の話しです。
えっと組織作りは西山に考えてもらってたから、う~ん西山、ちょっと驚いているとは思うけど基本的な部分は変更なしで説明してくれるかな。」
「はい。」
前に出る西山。
「すでに多くのプロジェクトが立ち上がり、参加者も増えてきています、組織内での役割分担がきっちり出来ていないと効率が悪くなりますのでよろしくお願いします。
組織の形については、ある程度皆さんとも相談の上、リーダー会議で決定させていただきました。
まず各プロジェクトはそれぞれ独立した組織として動いていただきます。
スタッフの中にリーダー、サブリーダー、マネージャーを置いて下さい。
この三名だけはどのプロジェクトも、名称を統一した形でお願いします。
他はそれぞれ必要に応じて係りとか決めて下さって結構です。
ただ複数のプロジェクトで同じ様な役職が違った名称になることは避けたいと思いますので調整させて下さい。
この名称は暫定的なものと考えて下さい。
各プロジェクトが動き出した時、どんな役割分担になっていくのか掴めない部分も有って保留気味になってしまったからです。
最終的には対外的にも分かり易い名称にしたいと考えています。
ただ何度も変更したのでは混乱を生じますので、一か月後ぐらいを目途に完成させたいと思っています。
組織に於ける役職名は結構重要ですから。
それと現時点ではサークルメンバーを大きく三つに分けています。
スタッフ、メンバー、サポートメンバーです。
主にスタッフがプロジェクトの方向性を決め運営していく。
メンバーはスタッフの指示に従って動く。
サポートメンバーには多くの人手が必要な時などに、プロジェクト関係なく呼びかけて手伝ってもらいます。
サポートメンバーは、現時点で新人の方々ですが、中にはスタッフ希望の方もみえますので、見学や体験の受け入れをお願いします。
後、各大学には支部を置きます。
支部に事務局を置いて入会受付などお願いしていますが、かなり手薄な状態ですので協力して下さる方を募集しています。
プロジェクトと直接係わることは少ないですが、公園近くの大学は学校施設利用などの協力もお願いしていますので事務局の役目はより重要なものになると思います。
裏方ですが、大切なポジションですのでよろしくお願いします。
次に全体を統括するスタッフですが、確定しているのは代表の佐々木先輩だけです。
ここからはリーダー会議でも保留だった部分で、メールで案だけ伝えさせていただいたことですが、あえて昔ながらの企業をなぞって、社長、佐々木先輩、売店再生担当取締役、中山先輩、といった感じで組織の組立を行ってみてはどうかと思っています…。
ちょっと経営学系からシミュレーション的に株式会社をなぞって、参加者に株式会社とは何かを理解してもらうというという案も最近いただきまして…。
プロジェクトの方は当初からのプロジェクトリーダーとかの呼称が定着していますから、変更は微妙なんですけど。
組織の案は今日の会議を踏まえて、多少変更していきますが、皆さんからの意見も聞きたいです。
最低限必要な人員は繋ぎの形で色々お願いしていますが、スタッフ組織は早めに固めて行きたい部分ですので、自薦他薦構いません立候補等願います。」
「西山はどうするんだ?」
「あっ、自分は佐々木先輩の秘書的に動こうと思っています、先輩直でなくても済むようなことは自分の方へお願いしま…。」
「ちょっと待った~。」
「えっ?」
「ずるいずるい、佐々木先輩の秘書なら、私やります!」
「え~、私もやりたいわ、秘書検定三級です。」
「私は二級です、ぜひ実習として。」
「秘書実習プロジェクト立ち上げます、企画書出します!」
「は、はい…。」
「はは、西山有難うな、変わるよ。」
「お願いします。」
「皆有難う、秘書なんて考えてもみなかったから検討させて貰うよ、実際雑用が増えてきて西山には助けられているんだけど、現状のスタッフ不足は各プロジェクト共通の悩みかもしれない。
ただ今日の話しで皆も気付いたと思うけど、自分から動こうとする人を企業の方々は求めておられる。
う~ん、大学卒業して就職してから…、失敗もするだろうな俺たちは…、でもこの機会を頂いた、あくまでも実習の場だ、失敗も大きな糧に出来るんじゃないかな。
この場にはスタッフ希望の新人もいるよね。
遠慮しないで動いて欲しいと思ってる、で準備期間を試行錯誤しながらがんばってきた先輩は快くこの後輩たちを、まあ中には年齢学年的に先輩もいるかもしれないけど、きちんと受け止めて受け入れて欲しいと思うんだ。
組織が強くなるかどうかって、こんな所にかかってる気がしてね。
もう一つ、気が早いと思う連中もいるかもしれないけど、来年再来年と見据えて欲しいと思っている。
これから中心となるのはやはり二三年生だと思うけど、いずれ後輩に受け継いで貰わなくてはならない。
その事を意識して活動していかないと、この活動は長続きしないと思うんだ。
だから一年生達にも色々な役割を担ってもらうことを考えて欲しい。
近い内にリーダー会議を開いて具体的な組織固めをするけど、それまではメールと仮設掲示板で意見交換を頼むよ。
色々大人の事情があって俺自身今日初めて知ったことも多かった、皆も戸惑うことが有ったかもしれない。
でも、これからは隠し事なしだからね。
それから無理して企画書出してくれた人に感謝してます。
それまでも、ある程度行けるという感触はあったけど、一旦提出してくれてからも締切間際まで修正して出し直してくれた皆の思いは、俺の中で熱い確信になったよ。
はは、まだようやくスタートに立てたという段階だけどね。」

こんな佐々木の話を嬉しそうに聞いていたのは桐山祥子学長、サークルの相談役として参加している。
『佐々木君やっぱ気障だな、でもイケメンだから許されちゃうのよね~。』


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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