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架空サークル-14 [動植物園再生-02]

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某大学近くの居酒屋。

「春山さんの発想っていいなって思ったのよ。」
そう語るのは某女子大の学長。
「一番身につくことはね、実際に就職してそこで働いて得られものなの、でも、出来ればその前にスキルを上げておいて欲しくてね。
だから実習とかある訳なんだけど、色々制約があるのよ、時間は限られているから…。
保育を学んでいる学生でも、就職は別という人もいるし、まあ、実際に実習に行って、現実の厳しさを目の当たりにして挫折してしまう人もいるでしょ。
下手に実習の時間を増やしてしまうと、そんな人達の負担が大きくなってしまう。
でも、実際に保育の現場を目指している学生には、より多くの実習を経験することが自信へと繋がっていくから、場を作ってあげたいとは思っていたの。
あっ、そう言えば春山さんって保育系のお人じゃないのよね?」
「はい、経済学部です。」
「そっか、で、どうして保育に?」
「昨年たまたま出会ったのが、保育を経済学の視点で捉えたらって発想です。
それと同時期にこのサークルの話を聞いて、まあ、素人学生なりに色々考えたり、保育を学んでる友人に聞いたりして調べてみました。
保育の現場が抱えている経済的問題、保育士の方々の待遇とか…、大きな問題も知りました。
そんな頃に、ふと、現場と学生を結び付けたらどうかしらって思ったのです。
保育園、大学、動植物園、そして私たちのサークルが繋がったら面白くならないかなって。
すぐ、佐々木君達に話したら皆賛成してくれて。」
「そっか、じゃあ、この話し佐々木君はどう感じたの?」
「自分の専門分野という訳でも有りませんでしたが…、新たなものって…異業種と言いますか異なる価値観に基ずく活動が繋がった時に生まれてくるのかなって…。」
「はは、佐々木君ちょっと気障。」
「えっ。」
「あっ、赤くなってかわいいな~。」
「が、学長…。」
「佐々木君もてるでしょう?」
「い、いえ、そんなことは…。」
「学長、佐々木先輩は真面目な方で…。」
「はは、さよりがフォローするか…、う~ん、でも、さよりのタイプではなさそうね。」
「えっ?」
「さよりの彼氏は、ずばり西山君でしょ。」
「えっ…。」
「どうやら図星のようね。」
「そ、その…。」

飲み会とは得てしてこの様なものだ…、学長と学生だろうが…。


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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