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野鳥 [おにいとぽてち 2015 1-2月]

「実のところ今日、野鳥の写真を撮ることは想定外だったのだ…。」

「えっ? おにい、急にどうしたの?」
「まあ、昨日ぽてちに『おにいには無理そうだ。』と言われて反論できなかったのは事実。」
「ひょっとして悔しかったの?」
「大きな声では言えないが…、むにゅむにゅむにゅ…。」
「えっ、良く聞こえないんですけど。」
「まあ、今日たまたま散歩してたら前にいらっしゃったから…。」
「誰が?」
「え~い、名前は知らん。」
「知らないお方だったんだね。」
「いや、名前って大切なんだ。」
「そりゃ、そうだろうね…。」
「あっ、分かってないな、ぽてち!!」
「そんなに熱くならなくても…。」
「いいか、そこに鳥がいた、と聞いたしよう、どう思う?」
「まあ、鳥がいたんだろうね…。」
「鳥と言っても千差万別、ダチョウからスズメまで全部『鳥』なんだぞ!」
「そ、そうだね…。」
「鳥がいた、という一言は、人に正確に伝わった思うか?」
「そう言われてみると…。」
「いいかペンギンだって鳥なんだぞ!」
「は、はい…。」
「じゃあ、スズメぐらいの大きさの鳥がいた、と言われたらどうだ?」
「あっ、ダチョウやペンギンは消えるね…。」
「だろ、だがなここまでじゃだめなんだ。」
「へっ? どうして?」
「スズメぐらいの大きさの鳥がいた、と言われて、その鳥がイメージできるか? その鳥に親しみが湧くか?」
「そ、それほどでもないね…。」
「では、『ウグイスがいたよ。』って言われたらどうだ?」
「う~ん、ホーホケキョ、かわいい姿が浮かんで…、春かな~。」
「そこが大切なんだ、自然を大切になんて標語があっても、自然と親しくなかったら伝わらないと思わないか?」
「うん。」
「もっともウグイスは夏に山へ行くときちんと鳴いてるから私的には春でもないが…、まあいい…。
自然と親しくなるその第一歩って、結構名前だったりするんだ、例えば同じ鳥を見ても、『あっ鳥がいる』と思うのと『あっカワセミがいる』と思うのでは全然違うのさ。」
「そっか、名前を知ってると親近感が違ってくるってことなんだね。」
「そういうことだ。」
「で?」
「? ぽてちどうした?」
「あれっ? お話しがいまいち…。」
「あっ、忘れてた、今日たまたま散歩してた時に、一方的に御挨拶させていただいた方だ。」

IMG_1944.JPG

「かわいいね。」
「まあ、そうなんだがお名前を聞きそびれてしまってな…。」
「えっ?」
「キビタキさんかもしれないんだけど…。」
「それって、どういうこと?」
「いや、帰ってから調べてみたんだけど、決定打に欠けるっていうか図鑑とかでも微妙な色の違いとか…(あ~でもない、こ~でもない)…。」
「おにい! 名前がはっきり分かんないって言えば!」
「はいその通りで…、野鳥の写真って撮るのも難しければ…。」
「それなりにかわいく撮れてるからいいじゃん。」
「う~ん、そう言ってくれるのはぽてちだけだよ…。」


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とうふちくわの里 ちむら
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