SSブログ

F組三国志 15-3 [F組三国志 15 森哲也]

「森はスポーツとか、どうなんだ?」
「うん、今日のバスケ楽しかったけど、部活やるだけの根性はないし、俺。」
「だよな、哲平は尊敬に値するよ。」
「はは、楽しいからやってるだけだよ。」
「ラグビーなんてきついと思うけどな。」
「まあ、楽ではないな、でもうちの部は結構自由だからね。」
「へ~、どんなん?」
「基本、練習への参加は自由なんだ、試合が近づくまではね。」
「そんなんで…、結構強いんだろ、うちのラグビー部。」
「ああ、自由な代わりに自己管理が求められている。
レギュラーになりたかったら先輩方のアドバイスを受けながらも、自分で考えて練習しないとだめなんだ。
どんな練習をどれくらいするか、とかね。
で、実力が認められれば一年生でもレギュラーになれる。」
「自由だけど…、自分で考えて動かないとだめってことか…。
やっぱ俺には無理そうだ。」
「はは、森には無理か、俺も時間的に無理だけど、なあ哲平、今度練習とか見学させてもらえないかな。
できれば先輩方とも話しをさせて欲しいんだけど。」
「もちろんオーケーさ。
省吾のことは先輩方の間でも話題になっているからね。」
「えっ?」
「心当たりはあるだろ、美咲のこととかF組のこととか。」
「そうか…、まあ、勉強させてもらえる様に頼むよ。」
「省吾が勉強させてもらうなんて、なんか違和感を感じる。」
「森、俺だって普通の高一なんだからな。」
「はは、あえて突っ込まんが…、なあ、森。」
「何?」
「お前、チーム赤澤に参加させてもらったらどうだ?」
「チーム赤澤か…、真面目な活動なんだろ、俺なんかが…。」
「いや、面白いかもしれない、森が参加して損のないようにするから。」
「さすがリーダー、何か企みでも?」
「森には研究材料になってもらう。
その代わりに、森が、もっと高校生活をエンジョイできるようにサポートさせてもらう。」
「なんか怖いような…。」
「そのままの自分を通すもよし、変わるもよし。
まあ、チームに参加すれば、森のイメージアップにはなるからな。
なに、チームに参加したところで、そんなに縛られる訳でもないからね。
よし、決定、この用紙に必要事項を記入してくれな。」
「あ、ああ。」
「夏休みの予定は?」
「特にないけど…。」
「じゃあ、そうだな…、森んちは、パソコンで気軽にネットにアクセスできる環境?」
「まあ、親が使ってない時は結構自由に使える。」
「じゃあ、うちのサイトにアクセスしてみて。
本核的なサイト構築は大学生の試験とかが落ち着いた後になるけど、もう形が出来つつあるからね。
プロジェクト梶田関連は時間との勝負、という一面もあるから動きが早くて。
単位を落とさないようにって、みんなに言ってるんだけど。」
「省吾、リーダーとして、大学生の方々に何かアドバイスしているの?」
「ああ、時間を区切って、だらだらやらないように。
頭を切り替えるトレーニングを、って提案はしといた。」
「あっ、限られた時間で複数の作業をこなす時の、F組でも話してたことか。」
「うん。」
「大学生の人たちの反応は?」
「それはF組と同じさ。
すぐに納得して自分のスケジュールをきっちり決める人もいれば、色々助言の必要な人もいたりとかね。
哲平、高校生でも大学生でも、そんなに違わないんだよ。」
「そうか、個々の力量ってとこなんだな。」
「そういうこと。
で、森さ、うちのサイト見て興味のあることがあったら教えて。
なかったらないで構わないけどね。
あと、プロジェクトF関連で、森の担当が付くことになるけど、うざかったら、うざいって言えばいいから。
直接言いにくかったら俺に言ってくれな。」
「あ、ああ。」
「近い内に、担当の大学生が決まったら紹介するから。」
「う、うん。」
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0