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F組三国志 5-5 [F組三国志 5 平岩周]

う~ん、あまりうまい文とは思えないけどなんとか書けた。
え~っと奥田に見てもらえばいいんだよな…。

「奥田さん、一応書けたけど、どうかな?」
「う~ん、どれどれ…。」
奥田って真面目な顔すると…、ちょっとまぶしい…。

「まあこれだけ書けてれば良いわよ。
後は、私の方で手を加えるから、それを確認してね。」
「うん、じゃあ後は俺に手伝えることとかってあるのかな?」
「そうね…、作業のメインは私が文章の整理編集、静さんが絵とDTP作業って感じで、もう大分進んでいるから…。」
「大変そうだね。」
「はは、私は将来編集の仕事とかやりたいと思ってるし、静さんもDTP作業とか好きって言ってたからね。」
「ふ~ん、それにしてもみんな手際良さそう、一緒に作業することに慣れているんだね。」
「みんなで作業するのは今日が初めてよ。」
「えっ?」
「みんなの頭の中には完成したものが大体できてるの。
それに向けて、各自それぞれの分担をきちんとこなしてるってことね。」
「へ~。」
「今日の作業予定分はもうすぐ終わると思うわ。
後は、残りの文を私が整理して、静さんに渡せば数日で形になる。
それをみんなで見直して、完成ってとこね。」
「なんかなあ~。」
「平岩くん? どうしたの?」
「俺なんかさ、高校へ入ってからなんか惰性でさ。
特にやりたいこともなくて。」
「ふふ、今からでもぜんぜん遅くないと思うわよ。」
「うん。」
「あらっ、省吾たち終わったみたいね。」

「麻里子、そっちはどう? 区切りついた?」
「うん、哲平たちの方は?」
「今日の予定分は済んだってさ。」
「じゃあ片付けるわね。」
「ああ、簡単で良いからね、どこへ戻せば良いか分からないのも多いだろうから。」
「は~い。」
「あと、美咲がお茶の用意に行ってるから。」
「了解、手伝いに行くわ。」
「なんか、息が合ってるね。」
「はは、省吾だからね。
彼が私たちのためにどれくらいやってくれてるか知ってるから、自然と動くことになるのよ。」
「そっか…。」

なんか自分がすごく子どもに思えてきた。
同い年なのに…。

「みんなお疲れ様。」
「結構順調に進んでるわね。」
「うん、麻里子と静さんのおかげだ、有難うね。」
「ふふ、どういたしまして。
でも、私はともかく静さんのテクニックはすごいわよね。」
「ああ、俺も理屈では分かってるんだけど全体のバランスとかね。
絵と文のバランスがいいんだよな。
さすがだよ。」
「あらっ、全体の配置は哲平さんにおまかせしてますけど。」
「えっ、哲平ってそういう感性持ってたのか。」
「はは、ラグビーボールを追っかけるだげの男じゃないぜ。」
「人は見かけによらないなぁ~。」
「ははは。」

「なあ省吾、そろそろ次の企画のこと話しても良いんじゃないか。」
「そうだな、麻里子にも頼みたいことあるし。」
「えっ? なに?」

遠足で忙しかったろうに、もう次の企画か。
すごいな…。
俺も少しは…、真面目にやってみようかな…。

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