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第二の故郷運動-3 [復興へ向けて]

「と、いうことは、第二の故郷運動、すぐには動けないということですか?」
「そうだね、ここではきちんとした調査結果に基づいた復興支援、という観点から話し始めたから時間のかかる話しをしてきたけど、被災者に対する緊急支援活動、という観点からなら、すぐにでも色々できるんじゃないかな。」

「例えば?」
「第二の故郷運動の基本的な考え方はね。
そうだな、百の要支援地区があり、百の支援者がいるとする。
こんな場合、今までだったら、百の支援者たちは、百の要支援地区全体を見て考え支援するということが基本だった気がするんだ。
それはそれで良いことなんだけど、第二の故郷運動では、百の中の一つの要支援地区に一の支援者が手を差し伸べるということなんだ。」
「結果は同じじゃないんですか?」
「はたしてそうだろうか?
百に対して手を差し伸べようとするのと、一に対して手を差し伸べようとするのでは、物の見方がずいぶん違ってくると思うのだけどね。」
「う~ん。」

「今回の被災者支援に当てはめてみようか。
燃料や交通事情によって仕方なかった部分もあるかもしれないけど、支援物資が届きにくい避難所もあった、否、今もあるかもしれない。
それは、支援者側が『宮城県の被災地へ』という形で送っていたことにもよると思うんだ。」
「でも今回のような大規模災害では普通のことですよね。」
「その通りだ、情報が限られてもいるからね。
でもね、支援物資が宮城県の○○小学校の避難所へ、となっていたらどうだろう。
少なくともその物資に限っては目的地を持って動いていくから、○○小学校の避難所へ届く確率は高く、届くまでの時間も早くなる可能性があると思うんだ。
ただ、情報不足の初動支援で皆がそうしたら、物資が全く届かない避難所も出てしまう恐れがあるわけだけどね。」

「ですね、でも、今なら漠然と物資を送るのではなく、必要としている地域へ必要としている物資を必要なだけ送ることは、情報がきちんと発信され、整理された形で受け止められ、応えられた上でなら…、そうですね明確な目的地を持って物資が動くのなら、ずいぶん効率が違ってくるかもしれませんね。
中継地でこれはどこへ送ろう、なんて考えなくても良い訳ですし。」
「そう、そして、送り手が、送り先を自分たちの第二の故郷と考えてくれたら、単なる物資援助作業がずいぶん違ったものになってくると思わないかな。」
「心の持ち方が、ってことですね。」
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