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権じい学園にて-6 [権じいの村-SPO-01]

「お兄ちゃんたち、何してんの?
水遊び?」
「はは、まあ水遊びみたいなことかな。
ここに小さな水路を作っているんだよ。」
「作ってどうするの?」
「小さなダムも作って水車を置くんだ。」
「へ~、大っきなのを作るの?」
「いやいや、小っこいのをね。」
「ふ~ん、やっぱり研究とか実験なの?」
「うん、君達が電気のことを学習する時の教材作りが一つの目的なんだ。」
「電気?」
「電気って直接目に見えないだろ、だから、なかなか理解できない子もいる訳さ。」
「ぼくは少し勉強したよ。」
「そうか、じゃあ発電の仕組みってわかるかい?」
「わかんない。」
「だろ、だからここで実際に発電してみようという訳さ。」
「ふ~ん。」
「ここでは、子ども達だけでも組み立てられるような模型みたいな物を作れないかと、もちろんちゃんと発電できるのだけどね。」
「面白そうじゃん。
手伝おうか?」
「おう、手伝ってくれるか。」
「うん。」

「お~い、この子作業を手伝ってくれるって~。」
「それは助かるな~。」

「じゃあ、みんなを呼んでくるね。」
「えっ?」

「行っちゃったぞ。」
「ふふ、やっぱり直人の言ってた通りだな、子ども達の興味を引くのは実習的なことだよな。」
でもさ、彼に、俺達がやってることが今まで有り得なかったことだなんて、理解できないだろうな。」
「はは、大人でも理解できないかもってレベルだからな。」
「現時点での最先端の技術を小さな水車に取り入れて、色々条件を変えてデータを取って、子ども達の学習にも役立てて。」
「実際の過疎地での電力供給源として模索して。」
「それに携わっているのが色々な学部の学生の集まり。」
「大学も違っていたりとな。」

「おい、あの子、大勢連れてきたぞ!」
「こりゃ、教育学部の山中の出番だな。」
「いやいや、子どもの相手は清水がうまかったりする。」
「でも、なんか面白いことになりそうだな。」
「はは。」
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