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変革-4 [権じいの村-12]

「では会見を始めましょうか。」
「白川首相、来月の海外歴訪ではどの様なことをお考えですか?」
「そうですね、本音を言えばおいしい物が食べられるかどうかなってとこです。
でも自分は日本食が好きですから微妙かもしれません。
まあ色々観光地へも行けるみたいですからそっちの方が楽しみですね。
お土産は何か買って来ましょうか?」
「ははは。」
「うん、まあ本音はこれくらいにしときまして、表向きの話しにしますか。
今回は、まず各国の要人との顔合わせって感じです。
初めまして、日本から若造がやってきましたって、感じのご挨拶ですね。
ただし、すでに動き初めていますが、私がパーティーに出たり、観光地を案内してもらったりしてる間も、個別の国々との二国間交渉に当たるチーム、その地域の国々との関係を調整するチーム、そして世界という視点で色々検討しているチームが相互に連絡を取り合いながら、訪問先の関係者と色々意見交換していますから、そこから何らかの成果はあると思っています。」

「白川首相、語学の方はいかがなんですか?」
「英語は大丈夫ですが、ドイツ語とフランス語は少しだけで…、まあそれ以外の言葉では何を言われても解りませんから…、かえって気楽かもしれませんね。
とりあえず、訪問先の言語で挨拶ぐらいはできる様にと考えてはいますが。」

「外交面ではまだ大胆な動きをされていないように思うのですがいかがでしょうか?」
「そうですね、外交は微妙な問題も有りますから、まずは前政権の政策を引き継ぐ形にしました。
急に変えては、相手国の信頼を損ないかねませんから。
でも、もちろん色々変えていく方向で検討をしています。」

「やはり、今回の歴訪で日本を変える、日本は変わるといったお話もされるのですか」
「まあ、少しはすることになるのでしょうね、でもそんなことは、これからの日本を見ていただければ分かることですから。
大切なのは次のステップへの準備ってことですね。」
「次のステップとは?」
「今はこの国をより良い国に、そうですね何年何十年かかるか分からないけど、世界中の人たちに、ここが私達の愛する日本ですと誇りを持って言える様な国にしていきたいと思っています。
でもその為には、自分達のことばかりを考えてるようではだめです。
そうでしょ?」
「自己中じゃ嫌われるってことですね。」
「はい。」
「と、いうことは、またとんでもない改革が外交面でも実施されるということですか?」
「はは、とんでもないは余分ですけど、もちろん変えていきますよ。」
「総理は絶対とんでもないことを考えておられると思います、でなきゃ新党宇宙なんて党名、お付けにならなかったでしょうから。」
「ははは、まあ色々想像してみて下さいね。」
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