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学校設立-8 [権じいの村-8]

「おっ、久しぶりじゃん。」
「おお、省吾も権じい学園か。」
「はは、やっぱ啓介の父さんも権じい学園を選んだな。」
「俺たち向きらしいからな。」
「うん、どう、数学どこまで進んだ?」
「数二がもうすぐ終わるところ、省吾は?」
「数三に入ったばかりだよ。」
「ちょっと負けたか。」
「関係ないさ、でも学校が始まったら勝負だな、どう?」
「よし、受けてたつぜ。」
「やっぱライバルがいるとゲーム感覚になって面白いからな。」
「ああ。」
「理科とかでも勝負しようぜ。」
「うん、でも、英語は勝ち目がないな。」
「それは仕方ないさ、イギリスで暮らすためには、どうしても必要だったからね。
逆に、漢字では負けそう、まあ本を読むようにして、漢字検定にも挑戦してくつもりだけどね。」
「そうか。」

「はじめまして。」
「は、はい、はじめまして。」
「私は桜井翔子、中三よ、君たちは?」
ぼくは安江省吾、こっちが斉藤啓介、二人とも中二です。」
「二人はお知り合い?」
「はい、親同士が友人で、一緒にキャンプに行ったりしてるんです。」
「今日は久しぶりだったけどね。」
「ふ~ん、それは心強いわね。
私は知り合い、いないから…、ふふ、でもさっき兄貴ができたか。」
「そうなんですか…、桜井さんは、今度の学校、どう思っていますか?」
「そうね、田舎暮らしに少し抵抗があるけど、学校は自由度が高いみたいで面白そうよね。」
「はい、僕らも期待してます。」

「そうだ、二人に見せたいものがあるんだ。」
「何?」
「じゃ~ん。」
「名刺? あっ、白川先生の名刺だ、すごい、本物?」
「学校へ下見に行った時に偶然お会いして、頂いちゃったんだ。」
「へ~。」
「何か気付いたことがあったら直接連絡して欲しいって。」
「すごい、中学生に対してもそういう接し方をして下さる人なのね。」
「そんな人の発案された学校が僕らにとって悪い訳がないと思わない?」
「そうよね。」
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