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山村体験-9 [権じいの村-5]

「どうです、西川さん?」
「うん、権じいの村に住んでの感想か…。
う~ん…、そうだな、とまどうことも色々あったけど…。
自分にとって、ここは天国かもしれないな。」
「えっ、色々不便はありませんか?」
「はは、まあそうだけどな、でも明日は路上生活かもって生活してたから…、下界ではね。」
「そうなんですか…、でも普通の人ですよね、西川さんは。」
「ああ、自分でもそのつもりだった、でもね今は普通に働ける人でも、ちょっと間違ったり、運がなかったりするとな…。」
「…。」
「明日の見えない生活、槍投げな毎日。」
「投げやりでしょ?」
「はは、そんな生活と比べたら…、ここは…、まぁ守られてるって感は強いけどね。」
「はい?」
「権じいの村プロジェクトにさ。
ここに住もうって決めた時には、まだよく分かってなかったけどな。」
「そうなんですか。」
「他の村だったら、こんなに楽な生活できないだろうからな。
今は守られてる分、プロジェクトに、慶次さんたちに恩返ししたいと思ってるよ。」
「それで、お店の仕事を熱心に。」
「この店を独立採算の状態にして、初期投資をプロジェクトに返して、その後は…。
この歳になって夢が持てるとは思ってもいなかったよ。」
「あっ…、そう言えば権じいの村プロジェクトのことを夢プロジェクトって話してる人もいますよね。」
「ああ、慶次さんの描いてる夢は大きいぞ~。
自分が手伝えることなんてたかがしれてるけど、少しでも力になりたいって思う…。
そうそう、そこのパン、どう? 安くするからさ。」
「は、はい、じゃあ一つ。」



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