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雪の日に-2 [権じいの村-4]

「除雪作業って結構重労働だな、省吾。」
「おお、良いトレーニングになったぜ。」
「お年寄りには大変だろうな。」
「ああ、でもここは豪雪地帯って訳でもないから、大したことないんだってさ。」
「へ~、豪雪地帯には住みたくないよな。」
「はは、そうだ、除雪、融雪の案、考えたか?」
「専門外の俺たちからの意見でも、良いのがあったら試してみるってことだよな。」
「実際に使われてるかもしれないなんて考えなくていいから、とにかく出してみてって話しだろ。」
「うん…、なあ、間伐材使えないかな。」
「雪を溶かす、雪をどかす…。」
「炭の粉にして雪の上に撒くってどうかな、降り続いている時はだめだけどさ。」
「黒いから光を吸収しやすいってことか。」
「環境への悪影響は少ないんじゃないか?」
「そうだな…、燃やすってどうだろう。」
「燃やして?」
「ちょっと待てよ…、単純に雪をお湯にしてって思ったけどさ、発電ってどうだ?」
「薪で発電か…、地球温暖化の方はどうなんだ?」
「原油を中東からタンカー使って日本まで持って来て、精製して、タンクローリー使って運んでってことと比べたら、大したことないだろ。
それに植林地を再生させると温室効果ガスの減少につながるんじゃなかったか。」
「そうか、でも発電って?」
「燃やす時に空気を送り込んだ方が効率が良いと思ったんだ。」
「うん。」
「そのためのファンを回す電力を得ることが発電の一つの目的さ。
まず薪を燃やす、その熱で雪を溶かして、水蒸気にしてタービンを回し発電。
タービンを回した後、水蒸気はお湯になるから、それを水路に流したりして雪を溶かすのに使う。
発電した電気の使い道は色々あるんじゃないか。」
「面白いかもしれない、多少効率が悪くても…、そうだ排気だって技術が進んでいるから結構きれいにできるかも知れない…、お湯か…、なあ間伐材を利用した風呂も作れるんじゃないか、ここは温泉とかないからさ。」
「そうだな、昔は薪でお風呂を沸かしてたわけだし。」

「発電システム、始めのうちの電気はどうする?」
「最初だけは家庭用電源を利用するか。」
「太陽光とか風力、蓄電池そんなのを利用した方が面白くないか?」
「よし昼飯の時にでもみんなの意見を聞かさせてもらおうぜ。」
「おお。」




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