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茂根達也と中村和夫-1 [Lento 12,support company]

「達也、祥子さんたちすごいことを考えてるみたいだな。」
「はい父さん、花組の人たちは、社会を変えるとまでは行かなくても、幾つかの会社を 和音 with Harmony Worksの力で変えたいって色々相談をしてますよ。」
ザルツブルグの教会で茂根は和音にプロポーズ。
何の問題もなく婚約となった。
もっともその前からこの二人は父と息子の様なものだったのだが。

「スポンサーの数が減るかも知れませんがと言ってたけど。」
「はい、人に優しくない企業は大企業でも契約の更新をしないそうです、了解をもとめられましたけど、もちろんOKしておきました。」
「私も了承しておいたよ。 もう充分過ぎるほどいただいているからね。」
「僕の銀行口座も1年前より桁が四つ増えていますから。」
和音のCDジャケットは茂根の絵が使われているからCDが売れると茂根にも金が入る。
4月に入って和音 with Harmony Worksの噂は世界中に広がっていった。
CDの注文もアメリカやフランスなどからのも急速に増えている。
祥子が思い描いていた世界中の人たちに姫たちを知らしめるという思いは演奏旅行の成功で簡単に実現してしまったようだ。

「プロジェクトZだったな、その具体的な話はどう進んでいるんだい?」
「はい、まずLento関係者の皆さんも了承されたそうです。
桜子さんはずいぶん心配していたのですけどね、あっさり賛成されたというより、皆さん乗り気なんだそうです。
白川さんもすごく嬉しそうにしてみえたそうです。
でまずは脅迫状、じゃなかった挑戦状の作成に取り掛かっているところで、桜子さんが中心だそうです。」
「はは実質は脅迫状なんだな。」
「はい、あ、そうそう、お父さんHarmony Works入りしませんか?。」
「もうとっくに星組メンバーだよ。」
「いいえ花組のアドバイサー的な感じで、花組会議の時、実際に企業で働いている人の声を聞きたいという話しが出たそうなんです。
それで父さんに聞いてみるって応えておいたのです。」
「でも仕事が。」
「仕事は続けても良いけど…、父さんもっと和音の演奏聴きたいって言ってたじゃないですか。
今まで和音を素敵に育てて下さったお礼に、というか僕と和音の収入だけで充分ですから。」
「確かにそうだ、今の花組のアドバイサーということなら社会貢献という意味もあるな。
まぁ和音からは仕事やめちゃえばって言われていたけど、まだ働けるのに隠居もどうかなって考えていたんだよ。
まあ、有給全部使い切って演奏旅行へ行ったのは、何時でもやめれるという思いもあったけどな。
普通私の立場で長期の休暇なんて病気ぐらいしか有り得ないからね。」
「今度一緒に花組会議に参加しませんか、僕も考えていることがあって。」
「何だい?」
「卒論のテーマにプロジェクトZのことを取り上げようと思ってるんです。」
「そうか経済学部生にとっては面白いネタだな。」
「そうでしょう、それとここだけの話しですけどね、この前ある教授がね。」
「うん。」
「中退だけはしないで欲しいって言うんですよ。」
「経済学部とは違う分野でも有名人だから、やめて欲しくないわな。」
「でも和音の絵をうんと描きたいですし、とふったら単位のことは何とかするからって。」
「もう単位の方の見通しはたっているんだろ?」
「はい、真面目に単位を取っておきましたから、まぁ祥子さんの様にいきなり忙しくなってしまってという時の保険をかけた訳ですよ。」
「なるほど、お主も悪よのう。」
「はは自分としてもきちんと大学を卒業しておきたいと思ってますし、プロジェクトZがどの程度の成功を収めるか分かりませんけど自分なりの視点でずっと追って行きたいと思うのです。」
「社会経済に目を向ける画家ってことか?」
「まぁ画家には変わり者が多いんですよ。」


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