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先崎浩士-4 [Lento 5,秋]

この日、先崎は和音や真子たちに紹介された。
休憩室での彼はやや興奮気味に、Lentoでの演奏のことなど和音たちに聞きまくることになる。
時折、女の子たちからの質問に答えながらだったが。

その場で、花のワルツは和音がデザートタイムで演奏する定番曲の一つで、スタッフたちの遊び心から、同時に皿を置くという演出になったと教えられる。

スタッフパーティーで和音が演奏している時、真子は新人の子にこの曲での皿を置くタイミングとかを教えていた。
自分の場合はねっ、て感じでだ。
それが感のいい子ですぐ二人の動きがシンクロし始めたのだ。
それを見ていた他のスタッフも、面白がってまねし始めて…。
そして次回の演奏時に客を驚かすこととなった。
デザートを出す時は同じ皿を同じように一度に出すということで演出がし易かったこともある。
もっともこの時の和音は何度も同じ曲を弾くはめになってしまい、この曲は当分弾きたくないな~、と思ったそうだ。

そんな話に先崎は心を躍らされる。
人一倍の遊び心の持ち主だったからだ。

この日Lentoからの帰り道、先崎は、まずは自分の演奏を皆に認めてもらうことだと、心に誓った。
その上で自分もLentoの一員として、Lentoという絵の一部となりたい。
そして、自分なりの遊び心ある演奏や演出を考え始めていた。

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