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河童のルゥ 壱の一 [河童のルゥ]

「ねえ、おにい。」
「なんだ、ぽて…」
**その瞬間おにいの脳に衝撃が走った!

紹介するよ、河童のルゥ、友だちになったんだ。
「か、河童…」
**おにいのちっぽけな脳は、河童という非日常的な存在をどう受け入れるか、という問題について焼ききれんばかりの速度で回転していた。

「あ、初めまして、おにいです。」
**とりあえず挨拶をしてみるおにい。

「おう、わいがルゥや、よろしゅう頼んまっさ。」
「は、はい、こちらこそ、ルゥさんの出身は関西ですか?」
「いや~、それがようわからんのですわ、あちこち流れ流れてますさかい、あちこちのなまりが混ざってしまいましてな、まぁしばらくは関西にいてましてん、今はえせ関西人状態ですわ。」
「と、いうことは、しばらく東北に居ると…。」
「そげんことなかっと、とか…。」
「そ、それは九州ではないかと…。」
「まぁ、細いこと気にしちゃいかんぜよ。」
「ところで、名古屋へは何か用事でもあって?」
「ぽてっちゃんの脳波がわいを呼んだってことですわ。」
「そうか、ぽてちは何故か二本足で歩いて、人間と口を使わずにお話ができる、かめ、だから脳も一味違うんだろうな。」
「一味違う? どんな味でっしゃろ、一遍食べてみまひょか?」
「きゃ~、やめてよ! 友達になったんじゃないかぁっ!」
**あせるぽてち。

「はは、軽いジョークやおまへんか。」
「軽くないよ!」
「でも、どんな味なんだろうな?」
**追い討ちをかける、おにい。
  ぽてちはいじけて頭と足を甲羅に引っ込めてしまった。


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